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知らなきゃ損かも?!行動経済学で普段の買い物が変わる?

2017年のノーベル経済学賞をリチャード・セイラー教授 が受賞したこともあり、以前にもまして行動経済学が注目されています。実際にamazonでも『ヘンテコノミクス』blank『予想どおりに不合理』などの書籍がベストセラー作品になっていたり、テレビなどのメディアでも度々取り上げられたりしていますよね。

でも、行動経済学がなぜこれほど話題になるのでしょうか?

それは、ビジネスに利用できるだけでなく、私たちの日常生活においても、知っているだけで役に立つからです。

営業やセールスのテクニックとして使いたい人はもちろん、普段の買い物で“無駄な買い物”をしたくない人は必見です。

そもそも行動経済学とは?

blankまず、行動心理学とはどのようなものなのでしょうか?
wikipediaによると

心理的に観察された事実を経済学の数学モデルに取り入れていく研究手法である。

ということです。

経済学といえば、消費行動などのいろいろな統計データをもとに、集計したり分析したりといった数字をメインに扱う学問です。そして、その結果の統計を参照しながら、将来を予測するというのが経済学の基本的な考え方です。

でも、私たちが実際に物を買うときは、単純に「いい」と思って「欲しい」という感情で買うことの方が多いですよね。

つまり、物を買うという消費行動の瞬間は経済学ではなく心理学の分野になるのです。

『ヘンテコノミクス』の“ヘン”や『予想通りに不合理』の“不合理”というワードが使われるのは、消費行動に感情が大きく作用するからこそ、統計データでは予想できないような行動を取ってしまうことがあるということです。

知らなきゃ損?!みんなの役に立つ行動経済学

blank冒頭でも少し触れましたが、なぜ行動経済学を知っておいた方がいいのでしょうか?
それぞれの立場から、その理由を見てみましょう。

セールス目線から見た行動経済学

このサイト内でも様々なセールスのテクニックが紹介されていますが、それらのほとんどが人間心理を上手に利用したテクニックです。

たとえば、「競争意識を刺激する方法」や「潜在意識に働きかける方法」などは、まさに心理学を使ってセールスしていますよね?

消費行動は、あくまでも1人の個人に向けたメッセージによって起こされます。
ということは、その人の心理にうまく影響を与えて購買に繋げ、一個人の経済を動かすという意味でもセールスに携わる人は行動経済学を学んでおくと、きっと役に立つでしょう。

消費者目線から見た行動経済学

たとえば、買ったはいいけど、あとで冷静になったときに「なんでかったんだろう?」と後悔したり、そんなに欲しくないのに、店員さんの勢いに押されて買ってしまったりしたことってありますよね?

しかし、行動経済学を知っておけば、今後ついつい買ってしまうようなシチュエーションのときにも「今、○○の心理だ」とか「○○のテクニック使われてるな」と、思い出すことができるようになります。
それがセールスを断ったり、無駄遣いの防止にも繋がり、節約になるかもしれません。

行動経済学にはこんなテクニックがある

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では、セールスの場面でどんなテクニックが実際に使われているのかを、『ヘンテコノミクス』でも紹介されている「保有効果」と「損失回避の法則」の2つを使って見てみましょう。というのも、この2つの心理作用は非常に相性が良く、組み合わせて使うことで、さらに大きな影響を与えることができるからです。

と、言うのも・・・
「保有効果」とは、一度手に入れたものは、ずっと持ち続けていたいと思う心理作用です。
「損失回避の法則」とは、損をしたくないと思う心理作用です。

例を挙げると・・・

よく通販のセールスで、「今なら○○も付けちゃいます!」や、「さらにもう1つプレゼント!」というフレーズを聞いたことありますよね?
そして、そのあとすぐ「ただし先着○○個だけ!」とか「今日の○時までにお申し込みいただいた方限定!」というフレーズが付け加えられていますよね?

これがまさに、「保有効果」と「損失回避の法則」の組み合わせなのです。

商品を買うと、それに加えて特典やプレゼントも貰えるのです。このときには、すでに頭の中では買おうと思っていた商品だけではなく、特典やプレゼントの商品も一緒に手に入れているところを想像してしまいます。

せっかく特典やプレゼントが手に入るのなら、商品と一緒に持ち続けたい。

ここで「保有効果」がしっかりと心理的な影響を与えています。

ところが、このあとの「先着」とか「限定」という言葉で、そのイメージが一気に危機にさらされてしまいます。

もしかしたら、特典やプレゼントが手に入らないかもしれないのです。

ここで「損失回避の法則」が影響を与え始めます。
特典やプレゼントが付いていない状態は、明らかに損をしているというように感じてしまうのです。そうなると、同時に損をしたくないという強い欲求もふつふつと沸いてきます。

そして損をしないためには、「今すぐ買えばいい!」という結論に至るでしょう。

無理なセールスもなく、見事に商品のお買い上げです。

このように、商品の購入には、消費者の心理や感情が大きく影響を与えているのです。

行動経済学から学べるものは、ほかにもたくさんある!

blankここで紹介したセールスのテクニックは、もちろんほんの一例で、実際のセールスの場面ではほかにも様々なテクニックが使われています。

そして私たちは、そのテクニックに影響を受けて、心が動かされて、ついつい買い物をしてしまいます。

それが消費活動で、その何人もの集まりが経済なのです。

これまでの経済学と違って、行動経済学は自分が買い物をするときのことなので、より身近な経済の話という感じがしますよね!もし少しでも興味がもてたのなら、これを気に行動経済学にもっと触れてみると、日々の買い物も変わるかもしれませんよ。

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