「楽したい!」「快適に暮らしたい!」という顧客心理は、私たち人間なら誰もが持っている不変の欲求の1つです。これは太古の昔から現在に至るまで、そして恐らくこの先の未来も変わらないでしょう。
今回は、この「快適に暮らしたい」という欲求を営業でどのようにプラスに使っていくかを紹介します。
人は「快適に暮らしたい」
あなたは楽したいですか?快適に暮らしたいですか?
もちろんYesですよね。この感情があったからこそ、文明は進歩してきました。
例えば、原始時代などの移動手段は当然歩くしかありません。それが、馬に乗って移動する時代などを経て、今では車や飛行機まであります。つまり、この「楽したい!」「快適に暮らしたい!」という感情は、時代や国、性別など関係なく、私たち人間が持つ本能にも近い欲求なのです。
なので当然、あなたの営業先のお客様も「楽したい」「快適に暮らしたい」という欲求を持っています。
「快適に暮らしたい」という欲求からは逃れられない
「楽して快適に暮らしたい」の反対の言葉を考えると、「苦しんで不便な生活をしたい」ということになります。…そんな生活を望んでいる人ってほとんどいないですよね?これも同じように人間なら誰もが持つ、「痛みや苦痛から逃れたい」という本能に近い欲求なので、感情に大きく影響を与えているのです。
しかし、この「快適に暮らしたい」という欲求はそれだけでは終わりません。1度その快適さを味わってしまえば、あまりの快適で楽な状態に感動を覚え、その後も繰り返し味わいたいという衝動にかられてしまいます。慣れてしまえば、2度と以前の生活には戻れなくなるという極めて常習性が高い欲求でもあるからです。
さらにそこには、バンドワゴン効果やマズローの欲求5段階説で挙げられているようなものも作用してくるので、顧客はその「快適に暮らしたい」という欲求から逃れられなくなるでしょう。
「快適に暮らしたい!」という顧客心理に効果的な営業のコツ3つ
では実際に、「楽したい!」「快適に暮らしたい!」という顧客心理に訴えかける営業をする場合、どのようにすれば効果的なのでしょうか?
ただやみくもに「楽できますよ!」「快適に暮らせますよ!」と言えば反応がある…というわけではありません。そこで、顧客心理を動かすために効果的なポイントを3つご紹介しますので参考にしてください。
1.誰でも簡単にできるということを伝える
「楽したい!」という欲求を満たす必要があるのに、あなたが売りたい商品自体に「難しそう」「複雑そう」などのネガティブなイメージを持たれてしまってはいけません。逆に「楽したい!」という言葉や感情からイメージされる「手軽」「簡単」「単純」「易しい」などのキーワードはパワーワードとして使えるので、効果的に使えれば顧客心理は簡単に反応を示すでしょう。
(例)
「誰でも簡単に使えるから安心してください」
「小さいお子様も利用できますよ」
「ふだん利用しない人でもすぐに慣れます」
「シンプルに作られているのでわかりやすいです」
2.数字を見せる
数字は非常に大きな説得力を持っています。もし、あなたの商品を使うことによって作業工程が減ったり、手間や時間を削減できるのであれば、その数値を見せることは顧客心理に大きく働きかけるでしょう。ぜひ1度あなたの商品を「こんなに楽になった」「快適に過ごせるようになった」という観点から、様々な切り口を使って分析してみてください。
(例)
「これまでの商品より50%性能がよくなりました」
「約30%、時間を短縮できるようになります」
「100人中88人の方が使いやすいって言ってくれました」
「便利さがうけて70%の人が毎日使ってくれています」
3.具体的にイメージさせる
顧客自身が、あなたの商品を使うことによって快適に過ごせるようになっているという、より具体的なイメージを頭の中で想像することができれば、商品の購入を決断するのも目前です。というのも、脳の信号は疑似体験と実体験にかかわらず同じような性質をもっているらしいので、顧客は今のままの生活よりもイメージの中の快適な生活を求めるようになるからです。
(例)
「お部屋において使ってみてください。きっと便利さを体感していただけます」
「イメージしてみてください。この商品があった場合、こんなによくなりますよ」
「この商品を使うと、お客様がいつもやられているその作業時間が短くなるんですよ」
「使ってみる場合、どの商品がよさそうですか?」
紹介した3つのコツは、どれも非常に大きな効果があります。そして、どれか1つだけを使うよりも、2つもしくはすべてを組み合わせて使うほうが、より大きな効果が期待できます。まずはあなたの商品を分析してみて、どのように伝えたほうがより顧客に伝わりやすいのかを探してみてください。
まとめ
最強の営業力100の技術
「快適に暮らしたい!」という顧客心理に訴える
1.誰でも簡単にできるということを伝える
2.数字を見せる
3.具体的にイメージさせる
「顧客自身が商品を使いこなせる」ことを理解して、「商品を使うことで楽できる/快適になる」ことがイメージできていれば、商品に対する心理的な障壁を大きく取り除くことができるので、あなたのセールス活動も優位に展開できるようになるでしょう。
ぜひ、「楽して快適に暮らしたい」という顧客心理を利用して売上をUPさせてくださいね。