マネジメント

できる先輩の称号を獲得するための「教える力」とは?

後輩から羨望の眼差しを向けられるできる先輩の特徴といえば、何といっても教え上手ですよね。後輩のわからないところをズバズバと教えて悩みを解決へと導く教え方はできる先輩ならではですので、もしも先輩になったらそんなできる先輩を誰もが目指すのではないでしょうか。

ですが、できる先輩になるのは口で言うほど簡単ではなく、どうすれば良いのかわからなくて試行錯誤を繰り返すのが普通です。頑張っているのに空回りしてしまう、そんな失態を演じて恥ずかしい気持ちを抱えてしまうことも珍しくありません。

そこでできる先輩になるために必要不可欠な「教える力」の身につけ方を、これからアドバイスしていきます。

仕事を熟知していないと十分に教えられない

Portrait of businesswoman in eyeglasses pensive looking at her business plan

まず後輩に教えるうえでの基本は、仕事を熟知することです。仕事を熟知していなければ、十分に教えることはできません。
たとえば後輩から仕事に関する質問をされた時、仕事を熟知していないとどうしてもあいまいな答え方になってしまいますよね。語尾に「だと思う」「それで良いはず」「かもしれない」などをつけてしどろもどろに答えたら、後輩は「本当にそれで大丈夫なのかな」と不安に思い自信を持って行動できません。

これではできる先輩どころか、頼りない先輩です。

そんな頼りない先輩になりたくなければ、まず仕事を隅から隅まで熟知することです。
誰もが行う基本の仕事は特にそうで、今まで自分がやってきたことを丁寧に見直していかないといけません。そしてあいまいになっている部分があるなら、その分をよく調べてはっきりさせておく必要があります。

自分があいまいにしている部分は後輩からも質問されやすいので、その部分の穴を埋めておけば、後輩から質問をされてもスムーズに答えられるでしょう。また後輩に教えなければいけない時も、自信を持って丁寧に教えられます。

あいまいな部分を残していないのですから、不安に感じることは基本的にないはずです。もしも仕事を熟知していれば、後輩からの質問に答えられずにあたふたしてしまうなんてことにはなりません。

後輩ができたのを機に仕事を一から見直すことは、仕事に対する自身の基本的な知識を底上げすることにもなります。ですので後輩ができたらどんな質問でも答えられるように、それまでの仕事をしっかりおさらいし、自信を持って教えられるようによく準備しておきましょう。

後輩のタイプによって教え方を臨機応変に変える

教える時は、「誰彼構わず同じ教え方をすれば良いだろう」と安易に決めつけてしまいがちですが、それでは柔軟性に欠けます。誰もが皆同じタイプなら同じ教え方でも問題ありませんが、人は十人十色ですから後輩が皆同じタイプというのはレアケースです。

タイプが違うのですから、そのタイプに合わせて教えることを先輩は求められます。

たとえばいわゆる褒めて伸びるタイプの後輩は、できることから教えて自信をつけさせるのが最も理解してもらいやすい教え方です。
教える時は余計な言葉をなるべく省き、とにかくストレートな教え方をしましょう。そして教えたことができたら「それでOK」「上手くできてるよ」「大丈夫だね」など肯定の言葉をなるべくかけてあげ、仕事に自信を持ってもらうとどんどん伸びていきます。間違っていたらもちろん指摘しないといけないですが、そうでないなら褒めて伸ばすような教え方がとても合いますよね。

また論理的に頭で理解するのが得意なタイプは、くどいぐらい細かい説明をしてあげたほうが上手くいきます。一から十までを説明し過ぎるぐらいが、実はちょうど良いのです。
このタイプは思考の段階でわからない点があるとそこを理解するまで次に進めないため、一つ一つを理解してもらいながら教えないといけません。後輩の立場からすると先輩の説明の途中に「わからないです」とは言いにくいですから、理解しているかどうかを先輩からこまめに確認し、理解していないようなら理解するまで説明したうえで次の段階に進むのが得策です。一歩一歩踏みしめるように歩きながら、ゴールを目指すイメージですね。

このように後輩のタイプによって教え方を臨機応変に変えることが、できる先輩の教え方だと覚えておきましょう。

教えた後のフォローにも気を配る

すべてを教え終わった瞬間はどうしても役目を終えたような気になって満足してしまいがちです。ですが、そこで安心するのはまだ早いです。その時点では後輩がきちんと仕事をできるかどうかまだわかりませんので、気を抜いてはいけません。

では何をすれば良いのか、それは教えた後のフォローです。

後輩の中には仕事の説明を聞いて理解しているように見えても、実際にやってみるとできないケースがありますよね。教える側は全部わかったうえで教えているため、後輩がわからない想定をしにくいものです。教え終わった後に「完璧に教えられた」と、どうしても思ってしまいます。

しかし何でもそうですが完璧ということはなかなかなく、気付かないような穴がどこかにあるものです。

その穴を埋めるのが教えた後のフォローで、後輩にできないところがあれば再度教えていかないといけません。教える側からすれば「教えたはずなのにどうしてできないのか」と疑問を抱くところですが、一回のやり取りですべてを理解してくれるような後輩は稀です。

まだ仕事に慣れていないなら、たとえ説明をしっかり聞いていたとしてもすべては理解できないものですから、穴があればフォローして再度教えるようにしましょう。再度教えれば次はできるようになりやすいですし、そのフォローも含めて教える力です。

後輩をしっかり教えて育てていくのが先輩の鏡

Creative blond businesswoman leading hes team in a friendly conversation about their next agency project

後輩をしっかり教えて育てられるかどうかが、できる先輩かどうかの分かれ道です。

先輩になって教える立場になっても自分の仕事が免除されるわけではありませんから、先輩になると仕事の負担は確実に増えます。ですが組織の中で働くなら後輩に教えなくてはいけないシチュエーションが必ずありますので、音を上げないでしっかりこなさないといけません。

そのためにはできる先輩になるための「教える力」を身につけ、後輩に頼られるようなできる先輩にならないといけません。それができるようになれば、できる先輩の称号を晴れて獲得できますよ。

一緒にこんな記事も読まれてます。

© 2023 wakus