あらゆるすべての仕事を苦労なく何でもこなせる人はいません。得意な仕事もあれば、苦手な仕事もあります。得意な仕事は途中でつまづくこともなくスムーズにこなせるものですが、苦手な仕事はそううまくはいきません。苦手な仕事だとミスをしやすいし、求められる成果を出せない可能性も高いです。
そのため苦手な仕事はできるだけ避けたいという気持ちが生まれ、他の人に任せたくなってしまいます。しかし、それを続けてしまうと苦手意識がずっと拭えないですし、克服することができません。
今回は、苦手な仕事にはどう対処すればいいのか、苦手を克服する秘訣をご紹介します。
1.苦手でも「できない」とは決めつけずに何度もトライ
苦手な仕事は思い通りにいかないことが多いので、つい「この仕事は私にはできない」とすぐに判断してしまうことあると思います。やろうと思っても、パッとできないのですから、できないと弱気になるのはしかたありません。
ですが少々できないからといって諦めていたら、いつまで経ってもできないままです。もしも自分の後輩がその仕事をこなせれば、先輩であっても後輩に仕事を委ねることになってしまいかねません。それはとても屈辱的なことで、人によっては自信を喪失してしまいますよね。
苦手な仕事はつい後回しにしたり他人任せにしたくなるものですが、たとえ苦手なことでも「できない」とは決めつけないで、何度もトライすることが苦手を克服するための基本的な考え方です。苦手な仕事を克服するのに、楽な道はありません。歩みは遅くとも、トライ&エラーを繰り返して前進するしかないのです。
苦手な仕事をできないと決めつけたくなるのは、苦手克服のための成長に気付きにくいからです。
繰り返し仕事をしていれば、何かしらの成長はするものです。ですが苦手な仕事の場合は成長速度がどうしても緩やかなので、成長に気付きにくい側面があります。そのため何度やっても成長しないと思い込み、最終的にできないと結論付けてしまいます。
苦手であることは事実なのですから、その事実からは逃げることなく受け止めなければいけません。分岐点はその後で、苦手だとわかっていながらへこたれることなく仕事にトライできるかどうかです。トライできなければそこまでで、仕事を誰かに譲ることになってしまいます。譲れば昇進や昇格は遠のきますから、その仕事では成功しにくくなります。
苦手克服のためのポイント
苦手であることを認めてもできないとは決めつけず、何度も貪欲にトライすること。
2.苦手意識がある仕事はまず無難を目指す
苦手意識がある仕事を克服するのに、目標設定を高くするのは逆効果です。なぜなら目標設定を高くし過ぎれば、ただでさえ苦手なことなのに目標を高くすると達成することも難しくなります。いつまで経っても上手くできないとまた自信をなくしてしまうことになります。
目標を高く持つと、向上心が自然とわいてきますから、本来それはとてもいいことです。ですが苦手意識がある仕事の場合は、目標設定が低くても構いません。とりあえず体裁さえ整えばOK、失敗しなければOKなど、まず無難を目指すことが大事です。
低い志で仕事をすることに対してプライドが許さないと考えてしまう人も中にはいますが、苦手意識がある仕事に対して高い目標を掲げるのは危険です。その高い目標に届かなければ落ち込むだけですので、苦手意識を克服するどころかますます強めてしまいかねません。それではたとえ仕事を無難にこなせていたとしても、仕事に満足できなくて自分を責めたり否定したりしてしまいます。
いくら高い目標を掲げても逆効果では意味がないですから、それならまず無難を目指すのがおすすめです。無難を目指してクリアできたら、改めて高い目標を掲げればいいのです。つまり目標を立てる際は、無理せず細かく刻むことが大事です。
無難にやり遂げることができれば、苦手意識が少しずつ薄れていきます。まったくできないのではないかと思っていたところから無難にはできるようになるのですから、それは大きな進歩だととらえなければいけません。
もともと苦手であることには間違いないのですから、一気に苦手を克服しようとしても無理です。現実は厳しいので、持っている実力以上のものは出せません。無難を目指して、トライさえしていれば少しづつでも成長しますので、苦手な仕事でも挫折しにくいです。
苦手克服のためのポイント
まずは無難を目指して一歩ずつ進もうとすることが大事
3.自分の考えは封印してマニュアル通りに取り組む
経験をそれなりに積んでいるなら、マニュアル通りではなく、自分なりにやりやすい仕事の取り組み方も出てきます。何度もクリアして、自分のやり方が適している得意な仕事であればいいですが、苦手な仕事に取り組む時は、自分なりの考えをなるべく封印してマニュアル通りに行うよう心がけたほうがいいです。
なぜなら、苦手な仕事は自分なりのコツを身に着けていないため、自分の考えをもとに取り組むとあえなく失敗してしまう可能性が高いです。たとえちょっとした工夫を取り入れたい気持ちがあったとしても、グッと堪えてマニュアル通りに取り組んだほうが思わぬ失敗を回避できます。
マニュアル通りにやればそれなりの結果が出るにもかかわらず、それを無視すればうまくいかないのもしかたありません。マニュアルから外れたことが、失敗の原因となることもあります。
苦手な仕事に取り組む前は仕事の手順を事前にしつこいぐらい念入りに確認することが大切です。もうすでに頭では理解しているような手順でも、苦手な仕事はちょっとしたことが原因でミスになります。そのちょっとしたミスをするかしないかが、苦手意識を克服するためのキーポイントです。
もしも仕事の手順をきちんと頭に入れて苦手な仕事をミスせずできたら、それはとても大きな自信になります。苦手意識を抱いていたけれどもしっかりとできたことが自信となり、苦手意識を少しずつ薄れさせます。逆に仕事の手順を確認するのが甘くてつまらないことが原因のミスをすれば「やっぱりこの仕事は苦手」だと思ってしまい、苦手意識を克服することができません。
苦手克服のためのポイント
苦手な仕事ほどマニュアル通りにやってみる。
まとめ
もしも苦手な仕事をそのままにしていたら、毎回そこから逃げ出したくなってしまいます。また克服できないことがさらなるコンプレックスを生み、最終的には最初から克服することを諦めてしまうようになります。
苦手な仕事を克服するためには、めげずにトライし続ける前向きさはもちろんのこと、あえて目標を低く設定したり、基本のマニュアルに充実になることが求められます。その心がけを忘れなければ苦手な仕事を克服しやすくなりますし、克服できれば苦手な仕事を前にしても逃げないで向かっていけるようになります。
苦手克服のためのポイント
1.苦手であることを認めてもできないとは決めつけず、何度も貪欲にトライすること。
2.まずは無難を目指して一歩ずつ進もうとすることが大事
3.苦手な仕事ほどマニュアル通りにやってみる。