社会に出て感動した職場の先輩
私は以前、建設業をやっていました。
その時にとある新入社員がお客様からクレームを受けたのです。
そのクレームはお客様に謝りに行かねばならない程のものであり、対応を間違えれば会社の信用を落とす可能性もあるものでした。
通常通り作業に追われていると、突然「どうしてそうなったんだ!?」と大きな声が上がり、その事情に気が付きました。
そこには部長と入って2か月くらいの新入社員の姿。
新入社員は大変恐縮しているようで、今にも泣きそうな顔をしておりました。
部長 「どうしてそういう対応をしたんだ?」
新入社員「はい、×××ということでしたので、×××とお答えしました」
部長 「なぜそう回答したんだ」
新入社員「はい、××は××と思いまして・・・・申し訳ありません」
部長 「なるほど。それは誰かに聞いて判断したのか?」
新入社員「いいえ・・・」
部長 「こういった場合には、自分で判断せずに、必ず上に確認を取らないとダメだぞ!」
新入社員「はい、申し訳ありません」
部長 「もうしないか!」
新入社員「はい、もう二度としません。今後は必ず自己判断はせず確認します・・」
叱って背中を見せて一切引きずらない
新入社員に落ち度があることは明らかでしたが、これは大なり小なり他の会社でも見かける光景だと思います。
そしてお客様に謝罪に行くことというのは新入社員の「上長」またはその上である「課長」に任される場合が多いと私は考えておりましたが、その部長の対応は違いました。
部長 「よし!必ずだぞ!」
新入社員「はい。申し訳ありません・・」
課長 「部長。申し訳ありません。私が謝罪にお伺いします。」
部長 「いや。いい。これは俺が行く!」
課長 「でも・・・」
部長 「○○(新入社員)!やったものは仕方ないが、自分が起こした事の成り行きを最後までしっかり見て学ぶんだぞ!」
新入社員「はい・・・」
部長 「よし!行くぞ!」
部長はそう言ってすぐ新入社員と共にお客様へ伺いました。
そして部長が謝罪し、お客様にもご納得頂けたようで、戻ってきました。
戻ってきてからも新入社員がすまなさそうに落ち込んでいるのを見て
「どうした!二度としなきゃそれでいい!わっはっは!○○も分かっただろう?ならよし!」
と豪快に笑っておりました。
その背中を見せる姿勢と、一度叱ったらその後引きずらない姿が私にはとても素晴らしく映りました。
自分もこういう先輩、上司になるぞ!と固く心に誓ったのです。
最後に
皆さんもそれぞれ先輩、上司であこがれる素敵な方は必ず近くにいると思います。
自分もまだその部長までにはなれていないと思いますが。私が目標とする先輩の話を共有することで何か皆さんの参考になれば幸いです。