この記事では会話力が上がる方法をご紹介します。
私自身は文章を書く仕事をしていますが、この記事でご紹介する会話力が上がる法則を知った時「そんな簡単な方法があったのか!」と目から鱗でした。
文章術というのは磨かなければ向上しませんが、今回ご紹介する方法は今すぐ誰にでもできる方法で、もしかしたら無意識にやっている人もいるかもしれません。
しかし、いざ大事な場面になると「うまく喋ろう…。」としていつの間にかこの法則から外れてしまっていることがあります。
例えば会社で「上司に仕事の相談をする」とか「後輩に仕事を教える」という時には、キチンと伝えなきゃ…と思って話が長くなったり、具体的になりすぎたりしますよね。
そんな時に使えるのが『例え話の法則』です。
イメージが湧かないと思いますが、この法則を理解して実践すれば別業種の人でも、年齢が違う人とでもスムーズにコミュニケーションが取れるようになります。
会話が噛み合わない時の特徴
まず、コミュニーケーションが噛み合わない時の特徴からご紹介していきましょう。
会話が噛み合わない時の最大の特徴としてあるのは『相手が想像できてない』というパターンがもっとも多いでしょう。
「こいつの話はつまらない。」と言ってしまえばそれまでですが、じゃあなぜその人の話がつまらないかってなかなか考えないですよね。
例えば、あなたの目の前に世界一周を終えた30代後半の人がいたとしましょう。世界一周という壮大な旅を彼は熱く語り始めます。でもところどころわからない単語や専門用語のようなワードがいくつも出てくる。
「トラベラーズチェック」「トランジット」「イミグレーション」旅行が好きな人なら知っている単語でも、旅行と縁がない人なら認知度は低い言葉でしょう。
話自体は面白いはずなのに、イメージできない言葉があるだけでそれを想像している間に話が次に進んで行くのでなかなか頭に入ってこない。だから話がつまらなく感じてしまうのです。
同じように専門家の話って面白くないですよね。
専門用語をペラペラと並べて、自分は気持ちいいかもしれませんが、聞いてる方は「え。なにそれ?」って感じの時がたくさんあります。
つまり、相手が頭の中でイメージできないことを話しても、相手には伝わらないから話が噛み合わなくなるのです。
逆に高校生同士が話していると「あ?超わかる?!」と盛り上がっていても、サラリーマンからみたら全然理解できないことってありますよね。
要するに、お互いが頭の中に同じイメージが描けていたら話は噛み合うし、コミュニケーションはうまくなるのです。
『例える力』は、ベテランになるほど必要になってくる
でも年齢層が違ったり、知識の量が違ったりすると自分が言っていることが伝わらなくなることが多くなります。
会社の例で言えば何年も会社で頑張ってきて色々な仕事を任されてきた人と、入ったばかりの新入社員とでは大きな知識・経験の差があります。
上司は「こんなの知ってて当たり前でしょ」ということもで、新入社員にとっては想像もできないことが多くあります。
会社員ではどちらの方がこの知識・経験の差で悩んだり困ったりするのか?というと、実はベテラン社員の方なのです。
後輩側からすれば、わからないことがあれば先輩や上司に聞けばOKですよね。
「すみません、ここがちょっとわからないんですが、どうしたらいいでしょうか?」と聞くのは簡単です。
一方で例えば、上司が部下に「今度入社してくる社員の教育係を頼む」と頼んだ時、「すみません、教育係になったことないのですが、どうやって教育すればいいですか?」と聞かれたら結構困るでしょう。
つまり、経験がない方は知ってる人に聞けばいいですが、上司の方は自分で考えてうまく後輩にノウハウなどを伝えなければいけません。
その時に強力な力を発揮するのが『例える力』なんですね。
相手が知らないことでも『例える力』で伝わるようになる!
もし自分の後輩が「すみません、自分はこの仕事を任されたことないのでどうやったらいいかわかりません…。」と言ってきたとします。
「自分で調べろ!俺たちはそうやって頑張ってきたんだ!」と言いう人もいますが、それはある種先輩としての責任を放棄していると言えるでしょう。こういう人たちは、説明する力がないので「聞くより慣れろ!」というゴリ押し精神を突きつけてきます。
しかし、誰しもが最初は新人です。
お医者さんでも初めての手術では、自信がないまま人間の体にメスを入れて肉を切って行くのです。
そんな新人さんに対して「自分で考えろ!」というのは、無謀であり、その仕事に対してお金を支払うお客さんに失礼です。
確かに仕事にはある種の「慣れ」が必要な部分もありますが、慣れるまで頑張るように誘導して行くのも上に立つものの仕事と言えるでしょう。
例えば、後輩に初めて新人教育を任せる時どういう風に励ましたら勇気が出るのかというと、
「新人教育と言っても学校の部活見たいなもんだよ。まずは自分が一緒にやってあげて、それを後輩に真似させる。それを繰り返して慣れてきたら次に新しいことを教えるんだ。」
上記では『会社で後輩を育てる』を『部活で後輩を育てる』に例えて説明しています。
もし部活をやっていない人だったらアルバイトを例にしてもいいでしょう。
つまり何が言いたいのかというと、一度もやったことがないことでも、類似の話で例えると、相手も「ああ!そういう感じでやれば良いんですね!」と理解しやすくなります。
名言には『例え話』が多い
ここまでの内容を一旦整理すると
・お互いが同じことを思い浮かべていないと会話は噛み合わない
・知識がある人が、知識のない人に伝える方が難しい
・知識のない人に教えるには『例え話』でうまくいく
ということです。
学生時代の先生を思い出してください。
「この人の授業、つまんないな?…。」という先生って、頭が良かったり、知識が豊富だったりしませんか?
逆に「この先生の授業面白い!話に聞き入っちゃう!」という先生って、話が簡単かつわかりやすい先生だったと思います。
例えば歴史の登場人物を説明するだけでも「こいつはこんな人で、例えるなら〇〇先生のようにメガネをかけた背の高い人だったんだ。」という風に生徒全員が知っている人と例えて話をしたりします。そうするとイメージしやすいですよね。
実は偉人の名言も、「?ように」という風に、例え話が多く使われています。
『量より質が重要だ。2本の二塁打より、1本のホームランのほうがずっといい。』
これはAppleの創始者スティーブ・ジョブズの名言です。
『人生とは自転車のようなものだ、倒れないようにバランスを取るには走らなければならない』
これは天才発明家のアインシュタインの名言です。
『成功は誕生日のようなもの。待ちに待った誕生日がきても、あなたは何も変わらないでしょ。』
これはイギリスの大女優オードリー・ヘップバーンの名言です。
色々な経験をしてきた偉人の人生を味わうことはできませんが、上記のように一般人でも実感できるような例え話にされると「あ?、なるほど。」と実感することができますよね。
■まとめ
学生時代では同じ感覚を共有している仲間が多かったので「伝える」とか「会話」に困った人は少ないと思いますが、社会に出て自分とは全く違う経験をしてきた人と会話することが多くなるでしょう。
そんな時の使えるのが『例える力』です。
全てのことは『例え話』に置き換えることができます。なぜなら「経験」は違っても、体験している「感情」は同じなので、「今回の海外旅行は、新しいゲームを買った時のようにワクワクするような旅行で…」という風に、子供でも経験したことがあるような例え話を使えば、海外旅行に行ったことがない子供にも、自分の気持ちや伝えたい感情を伝えることができます。
この方法を使えば年齢層や人種さえも超えて、自分の気持ちを伝えるプロになり、「あなたと会話していると楽しい!」と言われるようになるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。