コミュニケーション

信じられないほど仕事が楽になる『信頼』という最強の武器

「あの会社は大きいから、信頼ができる」

世の中の人が一般的に感じることだと思いますが、これ実は逆です。
「大きな会社だから、信頼されている」ではなく、「信頼できる会社だから、大きくなった」ということです。

私たちは表面的に見える『結果』というものにフォーカスしてしまいがちですが、それらの『結果』というのは、実はほとんど小さなことの積み重ねが前提となっています。

これを人間関係に当てはめると、信頼される人は結果的に会社でいい立場になるということです。逆をいえば信頼がなければ結果も出ません!

ということで、今回は信頼されるコツというテーマでお伝えします。

『信頼』があれば仕事は信じられないほど楽になる

asian businessman standing and talking in office.

「部下が言いたいことを聞いてくれない」
「お客さんに商品がなかなか売れない」
「お客さんがなかなかお店に来てくれない」
こういう問題が起こったとき、色々な『原因』を探すと思います。

「部下にやる気がないのかな…?」

「商品のスペックが低いのかな…?」
「お店の立地が悪いのかな…?」
もちろん原因の一部として考えられますが、ほとんどのことは『信頼』で解決することができます。

・やる気がない部下も信頼している上司の言うことなら喜んで聞く。
・商品のスペックが低くても信頼される人から勧められたら買いたくなる。
・立地が悪くても信頼しているお店なら足を運ぶ。
これは誰にでも経験があると思います。
看板さえ出していないお寿司屋さんでも、毎日満員のお店があるくらいです。

つまり『信頼』さえあれば、自然と相手から歩み寄ってきてくれるということです。

 

アリストテレスの弁論術

哲学者アリストテレスは相手に話を聞いてもらう時に大切なものとして下記の3つをあげました。
1.話し手の人柄
2.聞く人の感情
3.言葉(話)の理論

現代では「どう説明すれば相手は話をわかってくれるかな…」と悩むと思います。
つまり『3.言葉(話)の理論』を考えるということですね。ここがほとんどの人が陥る落とし穴です。

アリストテレスが一番重要だと言っているのは『1.話し手の人柄』です。
心理学用語で言うなら『ラポール(信頼)』です。

 

自分の言いたいことより相手の求めているものを

じゃあその信頼は具体的にどうやって作っていたらいいのか?
ですが、わかりやすく言うと「米を求めている人には米を、パンを求めている人にはパンを」です。

ケータイ電話を売っているスタッフが家電量販店にいるのを見たことがありませんか?
私も話を掛けられたことがあるのですが、ほとんどの人が最新機種の説明をし始めます。
「このケータイは充電時間が短くて」
「カメラの画素数は最大級で」
「画面の大きさは現時点で最大で」
などなど。

これは自分の言いたいことを言っているだけで、ほとんどのお客さんは欲しいと思いません。
つまり、先ほどの言葉で言うと、相手が何を求めているかもわからないのに「このお米を買ってください!」と押し付けている感じです。パンを欲しい人からすると、お米のセールスはうっとおしいだけですよね。

 

相手が欲しいものを見極める

「米を求めている人には米を、パンを求めている人にはパンを」
この言葉をケータイの販売に例えるとどういうことかというと、同じ『最新機種のケータイ』という商品でも、人によって求めているものが違うということです。

ご年配の方→操作がわかりやすいものが欲しい
主婦→子供の写真を綺麗に撮れるもの、軽くて持ち運びに困らないものが欲しい
学生→できるだけ安くてハイスペックなものが欲しい
などなど、人によって様々な「欲しいもの」があります。
欲しいものがわかればその人にピッタリな提案ができますよね。

「この設定にすれば文字が大きくなりますよ」
「この機種はデジカメより安いし、軽いのでデジカメ買うよりお得ですよ」
「プランを〇〇にすれば最新機種を安く購入できますよ」
全く同じ機種を売るとしても、相手の欲しいものをベースに伝えれば「そう!そういうのが欲しかった!」と購入を決断してくれます。

つまり、相手が求めているものが何か?がわからなければ、ただの”自分が買って欲しいものの押し付け”に感じられてしまいます。それが結果的に「あのお店、なんか押し付けてくるから行くのやめよう」という信頼の失墜になるんですね。

 

人間関係では認めることが大切

Two friends in casual wear standing and laughing together. Best friends enjoying isolated over grey background. Two men having fun isolated over grey wall with copy space.

信頼が大切なのは人間関係でも同じです。
特に親や上司になると、子供や部下に「相手にやって欲しいこと」を押し付けようとします。
「でもそれは立場上、仕方なくない?」
と思うかもしれませんが、これも伝え方の問題です。人は誰しもが『認められたい』という欲求を持っています。

信頼されない親や上司は、まず子供や部下を信頼していないケースがほとんどです。
信頼していないから「こうしなさい!」「ああしなさい!」と無理やり言うことを聞かせようとするんですね。

じゃあどうすればいいのか?というと、相手の存在意義を認めるような伝え方をするということです。
「〇〇さんが〜をやってくれると助かる。」
「〇〇さんが〜をやってくれると嬉しい。」
「〇〇さんが〜をやってくれると安心できる。」
プライドが高い人はあまり言わない言葉ですが、人間は存在意義を感じると自分から進んで取り組むようになります。そして「この人は自分のことを信頼してくれている」と感じれば、あなたのことも信頼するようになります。

最初にお伝えした通り、『信頼』が構築できれば仕事はめちゃくちゃスムーズに進むようになります。

 

まとめ

起業家の世界でも失敗しやすい人は、商品を作ろうとする人です。
もちろん商品も大切ですが、どんなにいい商品を作っても、信頼がなければお客さんは商品を買おうとは思いません。例えばあなたが尊敬する芸能人が「この商品、ほんとに買ってよかった」とたった一言いうだけで自分も欲しくなりますよね。

信頼のパワーは理論を超えます。

信頼を得ると仕事どころか人生が楽になっていきます。

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