頼りがいのある上司は、部下にとってかなり心強い存在ですよね。ミスをしてもフォローしてくれる、困っている時に的確なアドバイスをしてくれる、仕事のお手本を見せてくれるなど、上司が尊敬できる人だと部下は仕事がやりやすいです。
ただあまりにもできる上司が近くにいる場合に気をつけたいのが「上司を無意識的に頼ってしまうこと」です。
心のどこかに「失敗しても上司が助けてくれるから大丈夫」という気持ちがあり、いつまで経っても上司に依存してしまいます。特に上司が世話焼きタイプで何でもやってくれる性格の人だと、その状態があたかも普通に思えてきてしまいます。
ですが、これでは部下の成長が頭打ちになってしまいます。
上司から自立できているとはお世辞にも言えず、おんぶにだっこになってしまっています。
そこでデキる上司にあえて頼らない、部下の自立的思考についてアドバイスしていきます。
自分でできる仕事は上司を頼るべからず
世話焼き上司は部下にとって非常に助かる存在なのですが、将来のことを考えるとあまりに頼り過ぎるのはおすすめできません。上司に頼り切った結果上司がいないと仕事が何もできない、そんな状態になりかねないです。
上司が急病で会社を休む、育休や産休で仕事から長期間離脱する、出張でしばらくいないなど、上司はいつも部下の面倒をみられるわけではありません。仕事場から上司が急にいなくなってしまう、そういう事態は現実的に十分ありえます。
この時上司がいないからといって仕事がまったく進められないようでは、弱り果ててしまいますよね。それまでいかに上司に依存して仕事をしていたのか、否が応でも痛感させられる瞬間です。
このような事態を招きたくなければ、常日頃から自分でできる仕事は上司を頼らず、1人でやり通せるようにしておくことです。仕事を1人で一通りやり通せるようになっていれば、たとえ上司が急に不在になったとしてもしっかり対応できるはずです。
頼れる上司はとても心強い存在ですが、だからといって依存してはいけません。自立的な思考を意識し、上司不在でも仕事ができるようにしておきましょう。
上司の指示待ち人間からの脱却
これからの会社は、指示待ち人間だとどんどん厳しくなってきます。指示されたことだけを黙々とこなしていればいいだけの時代は過ぎ去り、自発的に行動していかないと会社の中で評価されにくくなっています。
できる上司がいるとその上司の指示することだけを待っていれば正解だと思ってしまいがちですが、それだとあと一歩の成長ができません。特に自分の頭で考えて仕事に取りかかる能力が、指示待ち人間になってしまうと備わっていきません。
上司からの指示を守らないと仕事に支障が出ますので、掟破りをしろといっているわけではありません。問題なのは、上司からの指示をただ待ってしまう受け身の姿勢です。
これからの時代は、個の能力が重要視されやすくなります。個の能力が重要視されるのですから、上司の指示をただ待っているだけでは、十分な仕事ができているは言えません。
頼れる上司だからこそ、上司に意見をぶつけてみる、新たな仕事のスタイルを提案してみる、後輩を率先して引っ張ろうとするなど、意欲的な面を見せていかなといけないです。デキる上司なら、そんな部下の行動を温かい目で見守ってくれるはずです。
上司が後ろでしっかり支えてくれているからこそ、仕事に前向きに取り組み、指示待ち人間にならないようにしましょう。
上司は追いつけ追い越せの存在
デキる上司を目の前にしたら「この上司には到底かなわない」と、降参の白旗をあげてしまうのも無理ありません。そもそも上司は一緒に仕事をする仲間なのですから、敵対意識を持つのはおかしいですよね。
ただその反面、上司は追いつけ追い越せの存在でもあります。上司を目標にして頑張り、さらには追い越していくような活躍ぶりを見せる、それが理想的な部下の姿です。もしもそのような向上心を胸に秘めていたら、間違っても上司に依存したり、上司の指示待ち人間にはならないですよね。
デキる上司というすばらしい目標がせっかく目の前にいるのですから、そこを目指して頑張らないともったいないです。そうして部下が上司を刺激していけば、上司もうかうかしていられず仕事をもっとするようになります。この相乗効果が自然と生まれれば、チームの士気はどんどん上昇していきますよね。できる上司を目の前にしたら、追いつけ追い越せの精神で仕事に取り組んでいきましょう。
上司から自立しようとする考え方が成長につながる
部下がスタンドプレーばかりに走って上司を無視するのは問題外ですが、上司に頼り過ぎて1人では何もできないのも同じぐらいよくありません。
頼れる上司、尊敬できる上司は、間違いなく心強い存在ですよね。それほどの上司がそばにいたら、部下はどうしても甘えたくなります。
ですが上司はずっと上司なのではなく、その関係はいつか必ず終わりをむかえます。そうなってもうろたえることなく対応できるように、自立的思考を決して忘れないようにしましょう。