気になったことをメモするのは、社会に出て働いたことのある人なら誰でも経験しているのではないでしょうか。仕事をしていて気になったこと、忘れてはいけないこと、スケジュールのことなど、ちょっとしたことをメモするシチュエーションは、ビジネスシーンでよくあることですよね。
ですがメモの取り方やメモの活かし方をしっかり考えている人は、思いのほか少ないのかもしれません。
メモを取ってそれで満足してしまい後でメモを見ても内容がよくわからない、それではメモを取る意味がありません。
そこでメモをどのように取ればいいのかをはじめ、メモの重要性について説明していきます。
メモは後でわかるように要点をまとめて書く
メモを取る時に気をつけたいのは、要点をしっかりとまとめて簡潔に書くということです。
メモはあくまでメモに過ぎませんので、長い文章にする必要性はどこにもありません。極端にいえば、単語を1つ書くだけでもOKです。外出時に持っていく物リストのメモなどは、まさにそうですよね。
メモで大事なのは、いかに要約できるかです。言葉少なめにもかかわらず後で見返したら意味がしっかりと理解できる、それがメモの理想形です。メモを取る時は、しっかりとした文章を書くというよりも、単語や要約文で書くことを意識することが大切です。
要点をまとめてメモを書くには、人の言葉なり文章なりをまずよく理解することが重要です。その理解の上で「これは忘れてはいけない」「後でじっくり確認しておきたい」など特別重要なことをメモに残すのが、メモを取る時のセオリーです。
ただあまりにも内容を省き過ぎてしまうとメモを見ただけでは何を意味しているのかわからなくなってしまいますので、その点は十分気をつけないといけません。メモを取り慣れないことにはメモを取る力が備わっていきませんから、まずはメモを取る練習をするのがいいでしょう。練習している内に、メモが上手に取れるようになってきます。
メモを元にさらにまとめるとより効果的
メモはスピード重視でバーッと書くことが多いですから、お世辞にもきれいとはいえない字になることが多いですよね。文字として必要最低限認識できれば構わないのですから、字を極端にきれいにする必要性はどこにもありません。ただ、字がきれいでなければ読みにくいのは事実ですから、もしもそれが気になるようならメモを元にしてさらにまとめるとより効果的です。
メモを見ながらノートに書き写してもいいですし、パソコンやスマホにタイプするのでももちろん構いません。メモを取った内容を元にきっちりまとめれば、見違えるようにわかりやすくなります。
このメモをまとめる時に気をつけたいのは、さらにわかりやすくするにはどうすればいいのかをきちんと考えながらまとめることです。メモの内容で不要な部分があればそれは省き、逆に気になった部分があれば調べて追加したほうが、メモをまとめた時にわかりやすくなります。メモの完成形を仕上げる時は編集しながら仕上げると、単なるメモから立派な資料へとグレードアップできます。
メモを捨てずに取っておいて時々見返す
重要なことだけを書き留めたメモは、仕事で悩んでいる状況を解決するためのヒントになることがあります。何かの情報を収集している時に「これは忘れてはいけない」と思ったから、メモを取るのですよね。つまり重要な情報だからメモしているわけで、後で見返した時に意外と役立つことが多いものです。
人は1度見聞きしたことは覚えているつもりでも、時間が経てばどんどん忘れていきます。厳密にいえば覚えているのですが、意識することがなくなってくるのです。ですからたとえ1度見聞きしたことでも、すっかり忘れてしまっていることはよくあります。
そんな時にメモを見返せば「そういえばそうだった」と、忘れていたことを思い出すかもしれません。それが仕事で悩んでいる状況を解決するためのヒントになって、苦境を突破できる場合があります。せっかく覚えていることでも、意識にまで上がってこないと役に立ちません。
メモを捨てずに取っておけば、時々見返すことによって問題の解決、新たな発想の手がかり、どう行動すればいいのかの方針が見えてくる場合があります。せっかくメモを取ったなら、それを仕事で活用しないともったいないですよね。
メモを取ることが仕事に地味に役立つ
メモを取っているからといって仕事で大活躍が約束されたりはしないですが、地味に役立つのがメモのいいところです。何かを思い出したい場面に遭遇した時の手がかりや、仕事をしていくうえで迷った時のヒントになるのがメモです。
小さな情報や気付きを記録するためにメモを取っていきますが、それを習慣化していくことが仕事の積み重ねになります。このメモを取るビジネススキルは、現代のようなデジタル時代でも役立ちます。メモの重要性はデジタル化の波が押し寄せても関係ありませんので、仕事で上手にメモが取れるように訓練を重ねていきましょう。