仕事で現場を任される立場になった時、問題にいち早く気付けるかどうかは非常に重要です。なぜなら仕事の現場は、よっぽど上手くいっていない限り、何かしらの問題を抱えてしまうものです。
ですが、その問題に気付かぬままやり過ごしてしまうと、後で泣きを見ることになってしまいます。
それでは困りますよね。
そこで考えていきたいのが、現場の問題にいち早く気付くための業務の可視化です。業務を可視化することにより、問題に気付きやすくするのがその狙いです。もしも問題の発見が遅いと感じているなら、業務の可視化を試みるようにしましょう。
ではどのように可視化すればいいのか、その方法について紹介していきます。
仕事を把握するために、不透明な部分は徹底的に排除する!
誰が何をしているのか不透明な部分があれば、その部分を発端に問題が発生してしまいかねません。現場を任される立場になると、あれこれと考えることが多くなってしまい、現場の人間すべてに目を行き届かせることは難しくなります。それはある程度しかたのないことだと諦めてしまいがちですが、だからこそ可視化をしないと問題に気付くのがどうしても遅れてしまいます。
そこで任されている現場の業務をすべて見直し、不透明な部分は徹底的に排除していきます。業務内容の把握をし、いつどこで誰が何をしているのかについて明らかにしていきます。たったこれだけのことでも、すべてを把握するとなればそれなりに大変なのはいうまでもありません。ただ把握することができれば、その情報によって仕事が可視化されますよね。
また「可視化」というぐらいですから、図表に残してまとめるともっと体系的に仕事を管理できるようになります。水も漏らさぬぐらいしっかりと把握すれば、どこに問題点があるのか浮き彫りになりますよね。そうすれば問題をスルーしたまま手遅れになるようなことはほとんどなくなりますので、早めの対処ができるようになります。
業務の可視化によって問題が起こりにくくなる、典型的なパターンだと言えます。
あいまいな部分は数値化やデータ化による可視化が有効的
誰がどのぐらいの頻度でミスをしているのか、1週間の残業はどれぐらいなのか、営業や販売の実績はどれほどなのかなどを、現場の印象だけで判断するのは決していいことではありません。それではあいまいな部分が多くなってしまいますので、正しい分析や判断ができなくなってしまいます。
現場の印象で感覚的に判断するのが絶対によくないということではないものの、その裏付けとなる数値やデータを可視化しておくと、判断を間違わないで済みます。また、数値やデータは極めて客観的なものですから、問題に気付く時の手がかりにもなります。
現場の印象だけに流されていたら、正しい判断ができなくて問題の発覚に気付くのが遅くなってしまうかもしれません。それでは現場を任されている立場としてしっかり管理できているとは言えないので、あいまいになっている部分は数値化やデータ化をして客観的な判断ができるようにしたほうが良いです。
ミスの回数、残業時間、実績数などは、すべて数値化やデータ化ができるものですよね。データは嘘をつかないので、可視化しておけばあらゆる判断において重要な参考材料になります。
業務の目標を可視化してしっかり共有する
ただ単に業務の目標を立てただけでは、立てたっきりになってしまいかねません。目標を立てたことに満足してしまい、達成するための努力をしなくなってしまいます。それでは意味がないので、業務の目標を可視化して共有することが大切です。
古臭いやり方かもしれませんが、業務の目標を紙に書いて壁に張っておくのも意外と効果があります。いつも目に入る場所に張っておけば、否が応でも頭に入りますよね。業務の目標を可視化することが、目標の定着化につながるということです。
もしもそれがアナログ過ぎて気乗りしないというなら、職場で使っているパソコンのネットワークで分かるように可視化しておいてももちろんOKです。大切なのは業務の目標を可視化してしっかり共有するところにあるので、方法は別に問いません。
業務の目標を可視化していれば、何かできていないことがあっても仲間同士ですぐ指摘し合うことができますよね。常に意識していれば、業務の目標がいったい何だったのか忘れてしまうようなことにはなりません。忘れていたら業務の目標を立てた意味がなくなりますから、可視化と共有によって業務の目標を達成できるようにするのが最大の目的です。
業務を可視化するメリットはたくさんある
業務を可視化することは多くのメリットがあります。今回紹介した3つのことを実践するだけでも、問題に対する意識がだいぶ違ってくるでしょう。
可視化してしまえば隠せる部分がなくなるので、仕事のあいまいな部分がきれいさっぱりなくなります。そのほうが業務は管理しやすくなるので、もし問題の対処で悩まされているのなら、可視化することを目標に改善していくことがおすすめですよ。