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うまく行かない原因はどこにある?PDCAってなに?

ビジネスにおける業務改善の活動として「PDCA」があります。いつも同じ仕事をしていると段々と緊張感が薄くなり、商品やサービスの品質が低下していく可能性があります。

これを防ぐ対策として企業で導入されているシステムなのですが、中々うまく運用できない職場も多いのです。

「PDCA」とは何なのか、うまく運用できないのはどのような理由があるのかなどについて紹介します。

1.PDCAとは?

「PDCA」とは、業務改善のために行うステップのことであり、「Plan」「Do」「Check」「Action」の頭文字を取ったものです。

・Plan

「計画を立てるステップ」です。
まずは具体的な目標を設定して、その目標達成の為にどの様なプロセスを遂行していくのか計画を立てます。

基本は「誰が(Who)・いつ(When)・どこで(Where)・何を(What)・なぜ(Why)・どのように(How)」なのですが、これがビジネスである故に「いくらで(How much)」を加えた5W2Hに従って構成されます。

・Do

「実行するステップ」です。
実際に手がけてみて効果があるのか、もっと良いやり方があるのかなどを確認しながら進めて行きます。
やってみたら思ったより時間やコストがかかったり、とても達成できないケースなどが表れる場合もあります。

そのために、計画をいくつかのパートに分けて実行していき、その都度結果をきちんと記録していきます。計画通りに必ず行う必要は無く、試行錯誤をする段階と思って良いでしょう。

・Check

「評価するステップ」です。
計画の実行と目標の達成に関して評価をします。計画に変更があったり失敗した場合にはしっかりと原因を分析して反省点を洗い出すことが大切です。

・Action

「改善するステップ」です。
「評価するステップ」で明確になった問題点をどの様に解決するのかを考えます。

場合によっては計画自体を中止することもあります。改善点がはっきりとしたら、最初の「Plan」に戻ります。

2.PCDAを実践したときの効果は?

Excited entrepreneur working on line

「PCDA」を行うことにより以下の様な効果が期待出来ます。

・目標を持つことでやる気が起きる
・継続的な業務改善につながる
・評価の段階が早いのでモチベーションが維持できる
・無駄な作業が可視化される

「PCDA」を上手に回すことで、恒常的な業務改善とスタッフの意識改革につながるのです。

3.PCDA」がうまくいかない場合の原因とは?

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上記の様に効果的な「PCDA」ですが、中には実行してもうまくいかないというケースがあります。
一体何が原因なのでしょうか。

・「P(計画)」が現実的ではない

Planの立て方があいまいで、実行しようにも具体的にどうしたら良いのかが分らない場合があります。

例えば「新規顧客を増やす」という目標だけだと、「誰にどのようにいつアプローチして良いのか」分りません。あるいは「新規顧客を10%増やす」という目標は数値があるのでより具体的ですが、営業にとって10%顧客を獲得するのは容易ではありません。

Planを立てる時にはより具体的ですぐにでもDoに移せる内容であり、しかも実行可能なものにしましょう。

・プロセスが大雑把

「PCDA」を実行していくにあたり、プロセスが明確でないと自分が今どの時点にいるのか分からなくなってしまいます。

上記の「新規顧客を増やす」という目標だと、その結果に繋がれば何をどうしても良いということになり、業務改善やマニュアルの確立にならないのです。なるべくプロセスを細分化して、少しずつ進めていけるようにしましょう。

新規顧客層を増やすという目標の下に、プロセスとして
「どの年齢層の顧客が不足しているのか」
「その顧客層にアプローチするために、商品のどのような魅力をアピールするべきか」
「モニターやキャンペーンなどは必要か」
など、細かくやるべきことを設定していくのです。

ポイントは「今何が必要とされているのか」「足りない部分は何か」という点です。

・「C(評価)」と「A(改善)」がない

「Do(実行)」した時に、目標に近づくためのプロセスがうまくいかないことがあります。その時に根本的に策を練り直すのではなく、その場しのぎに自分のアイデアで乗り切ってしまいます。
結果的に目標を達成できるのですが、常にPDPDを繰り返しているので、プロセスで得られるものや今後残しておくべき点などが抜けてしまうのです。

目標を達成することが目標になってしまい、うまくいかないとすぐに当初とは違う方法を取ってしまうと、後から評価や改善が難しくなります。

もし問題が発生したら、計画のどこに問題があったのかを根本的に見直すことが大切です。

・一度に多くのプロセスを実行し過ぎる

目標を早く達成する為に、あらゆる方面からプロセスを進めようとします。
その結果、実行はできるのですが「C(評価)」が追い付かず持て余してしまいます。そのうちにどれもが影響し合ってプロセスが滞ってしまったり、市場が変化して計画と合わなくなってしまったりするのです。

なので、一つのプロセスを実行したら、確実に評価を行うことが大切です。とにかく行動するというのではなく、うまくいかなけれが途中からでもそれを差し戻せる様にしておかないと単なるチャレンジで終わってしまいます。

目標の達成を急がずに、変更しても時間に余裕がある様にPlanを立てましょう。

計画性をもってPDCAを回そう!

Hand of person pushing figures up stairs to do it sign with letter tiles, wooden background.

「PCDA」は1回だけで効果がでることはまずありません。毎日繰り返し行い改善点を見つけては計画に立ち返ることで、業務改善や業績の向上につながるのです。

悪いところばかりではなく良かった点も見つけて、次に残していくようにしましょう。

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