後輩を任されるようになると、どうしてもいろいろと悩みの種が増えます。できれば自分一人で仕事をこなしたいのに、後輩の指導までやるなんて面倒だし嫌だとか、後輩を指導するなんて自信がないという方もいると思います。中には、生意気でとても先輩に対する態度とは思えない言動をする後輩もいるかもしれません。
あまり関わりたくなくても、そんな後輩を黙って見過ごしていては、態度がどんどんエスカレートしていき、将来トラブルのもとになりかねません。それを防ぐためにも先輩としてしっかりとした指導、教育をしていく必要があります。
というわけで今回は、態度があまりよくない後輩を上手に指導していくポイントを6つ紹介します。
好き嫌いは別として、チームワークを大切にして仕事を進めていくことは先輩としての役割でもあります。もし、そんな後輩が入ってきた時の対処方法も知っておき、上手に仕事を進められる様にしましょう。
1.最初から厳しくする
先輩に対する態度が悪かったり、少し生意気な後輩には、先輩を尊敬する気持ちがない場合があります。自分と平等だと勘違いしていることも多く、こちらが甘い顔をするとつけ上がり、益々生意気な態度を取るようになる可能性もあるでしょう。
まだお互い良く知らない同士のうちに、上下関係をわきまえるように指導することが重要です。
「あなたの態度では、組織やチームとして協力し合っていくのは難しい。会社にとっても大きなデメリットになるし、お互いストレスが溜まるだけなので、改めて下さい」とビシッと言いましょう。
その時に「あなたの為に言うけれど、会社には上下関係というものがあり、守らなければならないよ」と付け加えておくと効果的です。
2.必要以上にベタベタしない
最初にビシッと叱れば、そこで順位付けが済んで態度が改まる人もいます。しかし、それだけではすぐに忘れてしまって、いまいち効果がないという人もいるでしょう。それは本人の性格による部分も大きいので、そのように感じられた場合には、こちらから距離を置くことも大切です。
先輩が後輩を叱るのは後輩に成長して欲しいからであり、全く意に介さない後輩を何度も叱るのは労力のムダになります。
仕事さえすればあとのことは諦めて、必要最低限のコミュニケーションしかとらないようにするのも1つの方法です。後輩も先輩から全く話しかけて貰えないとなると、何とかしなければと自覚することもあるからです。
この方法を取る場合には、先に上司に「こういう理由で私には必要最低限の関わりしかできません」と断っておきましょう。
3.後輩に実力の差を見せつける
何となくやればできてしまう後輩や、学歴のある後輩などの中には、最初から仕事をなめている人もいたりします。そのような後輩には、先輩としてレベルが高いことを見せつけて、まだまだ修行が足りないことを分からせてあげましょう。
その為には今までの自分のスキルを見直して、足りない部分があれば勉強することも大切です。
そして、社内でコミュニケーションが取りにくい人がいたら積極的に話しかけて、何かあった時に相談し易い状態にもしておきます。
後輩に「この先輩は味方に付けておかなければマズイ」と思わせれば、自然と言うことを聞くようにもなります。
4.上から目線にならない
ここで少し、後輩の気持ちを考えてみましょう。
先輩に対して反抗したくなるのは、「いつも偉そうな態度をしている」と感じるからです。生意気だからと上から目線できつい口調で命令すると、逆に反抗したくなるものです。
笑顔でいる必要はありませんが、仕事中は後輩に対しても敬語で話し「これをお願いします」「ありがとう」と丁寧に接するようにしましょう。
特に先輩自身が間違えてしまった時には、後輩に対して謝りにくいと感じてしまうものですが、はっきりと「私が間違えました、ごめんなさい」と言う事も大切です。
5.事務的に指導する
言うことを聞かない生意気な後輩は、色々と細かい指示を出しても自分のやり方でしかしたくないと思い、聞く耳を持たないこともあります。そのような相手には、何が問題になっているかを冷静に伝えて、それを解決する方法を事務的に説明しましょう。
「誰でもミスはあるから」「大変だけど覚えておくと便利だから」などの余計な慰めや激励はせず、淡々と手順を説明して終わります。分からなければ後から質問させるようにしましょう。そのようなタイプの後輩は考えることは苦ではないので、自ら考えて理解すれば、自然と従うようになります。
6.後輩の良い点を認めてあげる
態度が悪かったり生意気な後輩は、実力があるしやる気もあるのに周囲が認めてくれないことに対して不満を持っていることもあります。「自分はもっと評価されて良いはず」「やらせてもらえばもっとできるはず」という自信があるので、先輩に対しても生意気な態度になってしまうのです。
普段注意するべきことと、実力ややる気は別のものです。褒めるべきところは、きちんと褒めてあげるようにしましょう。
いつも否定されるばかりではなく、自分のことを認めて貰っていると分かれば、頑張って先輩にもっと認めて貰おうという気持になれるのです。「いつも朝早く来てメールチェックしてるの、偉いね」「この前の資料、数字の出所がしっかりとしていて分かり易かったよ」と具体的に褒めてあげることが大切です。
さいごに
普段の接し方で後輩の態度は大きく変えられる!
態度が悪かったり生意気に感じてしまう後輩は、ちょっと軌道修正をしてあげると喜んで働いてくれるようになる可能性も秘めています。
会社での付き合いですので、好かれる必要も仲良くする必要もありません。ちょっととっつきにくい先輩と思われても構いませんので、距離感を大切にしましょう。
もし上手く育てることができれば、優秀な右腕として仕事をサポートしてくれるようになるかもしれませんよ!