仕事をしていて、取引先や先輩にどうしてもお願いしたいことが出来てしまう時もあります。
特に面倒な内容やこちらのミスによる変更だと、言いにくいし聞いて貰える可能性も少ないでしょう。
しかしそんな時に、何故か上手に頼んで聞き入れてもらえる人がいるのです。
無理なことも聞いて貰える魔法のお願いテクニックについて紹介します。
1.等価交換型
自分のミスでトラブルが起きてしまい、対処する為に誰かの助けが必要な場合、その作業をして貰う代わりに自分がその人の仕事を何かしら肩代わりする、という方法があります。
とは言っても肩代わりをして間違っては逆に迷惑になってしまうので、書類整理や電話番などを積極的に手伝いましょう。
ただし、部署が違って全くやることが分らない場合があります。
その時は、お願いを聞いて貰えていかに自分が助かったか、という良い評判を周囲の人に伝えるようにします。例えばツイッターを持っている人は「とても頼りになる存在がいるので本当に助かった」と投稿しておきます。そうすれば、本人が見なくても周囲の人が見て伝えてくれるでしょう。
自分がヒーローのように思われていると知れば、悪い気はしないものです。
2.ハッタリ型
複数の人にイレギュラーなお願いをしなければならない時には、あえて会議室に集まって貰うなど、堅苦しい雰囲気を出します。
普段軽い口をきいている人でも神妙な面持ちで「大変申し訳ありませんが」と切り出しましょう。
皆がなにごとかと緊張して聞いてくれるので、いざお願いごとを話した後に「なんだ、そんなことか」「びっくりしたよ」などと言ってくれるでしょう。
もっと困難なことを言われるのかと思って身構えていたところ、意外に簡単なのでつい安心して引き受けてくれるという心理テクニックです。
3.ドア・イン・ザ・フェイス型
ビジネスの交渉テクニックとして有名な「ドア・イン・ザ・フェイス」ですが、お願いごとにも有効です。
「ドア・イン・ザ・フェイス」とは、海外で「訪問販売がドア越しにやり取りをする様子」から来た言葉で、本命のお願いを聞いて貰うために、あえて最初に大きなお願いをするというものです。
例えば、締め切りを早くしなければならない時、
相手に対して
「大変申し訳ないのですが、締切が1日早くなってしまったんですけど」
と言います。
相手は驚いて
「そんなの無理」
と言うことでしょう。そこで、
「えーとそうですね、では半日、当日のお昼まではどうでしょうか。私はずっとオフィスで待っていますから」
と言います。
すると相手も、
「半日くらいならお昼の時間をやりくりして間に合わせられるかな」
と思うでしょう。
こちらも夕方5時過ぎにデータや資料を貰うよりは、多少遅れてもお昼過ぎに貰えた方が、その後の処理がスムーズにできます。
コツは本当に申し訳なさそうな顔で言うことです。
4.巻き込み型
新人で若くてはつらつとしていて、部署のキャラクター的存在の人限定のテクニックです。
困った時に大声で「えーどうしよう、困った」「大変だ」と言うのです。
周囲の人が「どうしたの?」と聞いてくれて、誰かしら助け舟を出してくれるでしょう。
ただし、後でちゃんとお礼を言い、一度やったミスはしないように心掛けましょう。
5.アゲアゲ型
誰かにどうしても頼みごとをしなければならない場合、徹底的に頼りましょう。
「お願いします、〇〇さんにしかお願いできないんです」と言います。
自分にしかできないというプライドをくすぐられるので、悪い気はせず「考えておくよ」と言ってくれるでしょう。
その後「良かった、〇〇さんにお願いして」とつぶやけば、ほぼOKしてくれます。
このテクニックの注意点は、他の人が見ている前であまりわざとらしくするのではなく、こっそりとお願いするところにあります。
「自分のことを信頼して人目を忍んできてくれた」と思わせるのがコツです。
6.イエス・セット型
「イエス・セット」も交渉術のひとつとして有名です。
人は何度も連続して「イエス」と言っていると、「ノー」と言いにくくなるという心理テクニックです。
特に5回連続して「イエス」と言うと6回目も自然に「イエス」になるという傾向があります。
例えば先輩にエクセルを教えてほしい時に、これを利用して順番に
「先輩ってエクセル上手でしたよね」
「計算式作れちゃいますよね」
「じゃあ計算式が変わっても大丈夫ですよね」
「この表エクセルですよね」
「この数値がこっちになっても大丈夫ですよね」
と質問していきます。もし全部「イエス」で答えてきたら、
「すいません、これちょっと教えて貰えますか?」
とお願いしてみます。
お願いは「教えてください」ですが、ここまで来ると「どれ?」と言いながら手伝ってくれるでしょう。
普段の人間関係の構築も忘れずに!
人はお願いをされた時には、内容よりもお願いをしてきたのが誰かにより受けたいか受けたくないかが決まるものです。
普段から人間関係をスムーズにしておき、反対に人からお願いされた場合は、余程忙しくない限りは気持ち良く聞いてあげるように心がけましょう。
そうすることで、もし自分がお願いするときにも快く聞いてもらいやすくなりますよ。