人生の中で仕事をしている時間ってかなり長いですよね。
仕事の時間が「楽しくない」「苦痛」というなら確かに転職を考えた方がいいかもしれません。
しかし、「この仕事は楽しくない、やりがいがない」と判断する前にぜひやって欲しいことがあります。
というのも、やりがいや楽しさというものはあくまでも主観的なものです。
なので、最終的に「自分がどう思うか?」に委ねられています。
例えば、誰かにとって人生をかけてもいいくらい楽しいことでも、自分にとって全然楽しくないこともあります。その逆に、他人にとっては「なんでそんなに楽しそうなの?」と思われることが自分にとっては最高にやりがいなこともあります。
なので「この仕事はやりがいがない」というよりは、「私はこの仕事にやりがいを見つけられない」というのが正解です。
やりがいが外にあると思っていると、「この仕事もダメ、これもダメ」と転職中毒になります。
そうならないように、今いる場所で仕事のやりがいを見つけ出す力を身につけましょう。
やりがいを見つける力が身につけば仕事が楽しくなって自然と成長していきます!
なぜ、つまらない? なぜ、楽しい?
友達と食事に行った時、「うわ!これおいしい!」と感動した経験は誰もが一度はあるはずです。一度感動すると、そのお店が行きつけになるかもしれませんよね。
でも、なぜ感動したのでしょうか?なぜ「おいしい!」と思ったのでしょうか?
意外とこれを言語化するのって難しかったりします。
日常的に生きていると「おいしい!」「たのしい!」「つまらない!」「つらい!」などと感情を言語化しますよね。
じゃあ、「なぜおいしいと思ったの?」「なぜたのしいと思ったの?」「なぜつまらないと思ったの?」「なぜつらいの?」と深掘りされるとどうでしょうか。
「いや…なんとなく…」と言ってしまいたくなると思います。真っ当な理由を言おうとすれば少し時間がかかるでしょう。
これは心理学では『感情の粒度(りゅうど)』と言われていて、「おいしい!」というザックリした表現は感情の粒度が粗いということになります。
一方で「食べやすさ大きさとサクサクした食感。疲れている体に染み渡る甘さ。ちょうどいい量だからおいしい!」という表現は感情の粒度が細かいということになります。
つまり、自分が何をどう判断しているのか、それを自分でわかっているかということです。これは仕事のやりがいを見つけるのに大切な、いわば「心の感度」です。
「楽しくない」と思えばなんでも楽しくない
「やりがいは結局主観的なものだ」と紹介しました。仕事のやりがいだけではなく人生すべてに言えることですが、すべては主観的なものなのです。
例えば「ご飯を食べるのがめんどくさい」「歯を磨くのがめんどくさい」「お風呂に入るがめんどくさい」という風に、めんどくさいと思えばなんでもめんどくさいという目線で見ることができます。
逆に「ご飯何にしようかな〜!」「歯を磨くとスッキリするから好き!」「お風呂入ってリフレッシュしよ!」など、楽しもうと思えば楽しいという目線で見ることができます。
心理学では『自己概念の一致』と言われていて、簡単にいうと自分の持っている概念を元に物事に意味付けをしていくということです。
例えば会社の同僚を「蹴落とすべきライバルだ!会社では弱肉強食だ!」と思っていれば同僚を信じられなくなるし、「一緒に会社をよくしながら成長する仲間だ!」と思っていれば困っている時は頼るし、困っている時は助けると思います。
仕事の楽しさ・やりがいの話に戻すと、最初から「仕事なんてつまらない」と思っていたら本当に仕事がつまらなくなってきます。
なので「何か楽しいポイントはあるかな〜」と常に楽しみを見つける感度を持ちましょう。
「悩み」はやりがいのタネ
「楽しいポイントを見つけましょうって言われても、そんなのないよ…」と言いたくなる方もいると思います。
例えば人によっては社内の人間関係の問題に直面していて、やりがいなどを見つける以前の話の人もいるかもしれません。
しかし、ここがかなりのポイントです。もし人間関係で悩んでいるのであれば、それがやりがいのタネです。
もしその問題が解決して仕事がスムーズに進むようになったらどうでしょうか?
今までモヤモヤしていたことが解決したことによる開放感のような、スッキリした感じを味わえると思います。
ゲームで例えるとわかりやすいですが、「強烈なやりがい」とは、困難とワンセットです。
ボスもイベントもなく、ただの一本道のRPGが面白いでしょうか。
ただボタンをポチポチしていればクリアできるアクションゲームが面白いでしょうか。
つまり「やりがい」というのは、壁を乗り越えた後にジワ~ッと感じるものです。
最初から「これにやりがいはない」という判断をするのは少し早いんですね。
まずは今現在、自分が感じている悩みや問題を乗り越えてみましょう。
まとめ
やりがいを見つける力を持っている人はどこに行ってもその場所で楽しさを見つけて成果を出します。
有名な実業家で言えば、ホリエモンさんは「最初っからワクワクして新規事業をやっているわけではない。やっていくうちに楽しさを見つけていく。」ということを言っています。
学生時代は課題が与えられていたので「やりがい」なんてあまり考えなかったかもしれません。社会人になって「課題を発見する力」をつけられるかどうかが、成長する人・しない人の差かもしれません。