コミュニケーション

こんな組織はダメになる③「コミュニケーション」さえできればOK?

職場でスムーズに仕事をする上で大切なのが「コミュニケーション」です。面接の時も「協調性」をアピールする人が多くいます。

しかし会社ではコミュニケーションさえ取れていれば全てOKなのでしょうか?

ダメな企業に多いコミュニケーションに対する勘違いについて紹介します。

1.能力を評価して貰えない

superhero businessman looking at city skyline at sunset. the concept of success, leadership and victory in business.

「彼は、仕事はイマイチだけれどもコミュニケーション力が高い」というのは、その人の良い評価の言葉です。しかし、もしも職場にコミュニケーション力ばかり高くて能力が備わっていない人ばかりいたら、その会社の経営はうまくいかないでしょう。

そしてその傾向はなぜか日本の企業に多いと言えます。
理由は、日本の企業では「コミュニケーション=会話」だと思っている人が多いからです。島タイプの配置でずらりと並んで仕事をする職場が多く、前と両隣に常に人がいる状態では、会話ができないと気まずくなります。

外資系企業では、ほとんどの場合ひとりひとりの机がパーティションで区切られています。
しかも会社によっては人の背丈程もあり、まるで迷路のようになっていて、中をのぞかないと人がいるのかいないのか分からないようになっているのです。
当然自分から話しかけなければ雑談もできないので、完全に仕事に集中できる環境です。

コミュニケーションを重視する会社では、本当に能力のある人材を逃してしまうことがあります。
必要なことがあれば自ら話しかける、メールやLINE、電話ですぐに連絡をする、基本的にこれができれば余計なおしゃべりは必要ないはずです。

口下手なだけで能力の高い人を採用しない企業はダメになっていくでしょう。

2.コミュニケーション力が高い人は他人を気にしない

Women who wear glasses is looking askance the man next to soar

わざわざ「コミュニケーション力が高い人」を集めなくても、部署の中に数人コミュニケーション力のある人がいれば十分です。なぜならば、コミュニケーション力がある人ならば、相手がどのような性格であっても上手にやり取りができるからです。

自分の言いたいことを伝えて、しかも的確に相手から必要な情報を引き出せるでしょう。
それで何ら問題ないのですから、相手に対して「コミュニケーション力がない」などと不満を持たないのです。

部署で必死に「コミュニケーションを取ろう」などと言わなくても、能力がある人がいれば自分から何としてでも相手に接していきます。
無理に飲み会などを企画しなくても、そのような人が数人部署にいるくだけで、部署の中の風通しが良くなるでしょう。

3.「会話力」と勘違いする

Businesswoman Interviewing Male Job Applicant In Office

そもそもビジネスにおいてのコミュニケーションとは「通信手段」「意思疎通」という意味です。
それが一般的な「身振り手振り、画像などを媒介として意思や感情を伝達すること=会話」と解釈されているのです。

例えば個人の目標として「部署内でコミュニケーションを取る」を掲げた場合、飲み会に積極的に参加することで達成したことにするケースもあります。しかしこれは、学生が考える見たコミュニケーションであり、企業が求める能力ではないのです。

ビジネスでの「コミュニケーション力」は若者言葉の「コミュ力」とは意味が違います。
人とおしゃべりを楽しめればいいのではなく、自分が伝えるべきことを正確に相手に発信する能力を養いましょう。
そして受信する側は、聴く力だけではなく質問力も身に付けて、相手が自分に何を望んでいるのか理解できるようにします。

飲み会でのおしゃべりは相手の人となりを知る上で役立ちますが、どのような相手とでも仕事が出来るようになるのが「コミュニケーション力」なのです。

4.言った、言わないの問題が出る

Discussion Between Guy And Girl Over Gray Background

「コミュニケーションさえできればいい」と思っていると、「言った、言わない」の責任問題が発生します。
お互い会話力に自信があるので、「発信する側」と「受信する側」のエゴが出るのです。
「発信する側」は「相手がちゃんと察するべき」と思い、「受信する側」は「相手がちゃんと説明するべき」と思っているので、伝達ミスが増える可能性があります。

まずは「コミュニケーション力」の基本は、「発信する側」に責任があると思って良いでしょう。
どんなに会話がテンポ良く進んでいても、重要な部分が相手に理解できていなければ、それは「発信する側」の落ち度になるのです。

「相手の言っていることが分らない」とはっきり言える状態の方が、ミスが少なくて済むでしょう。

5.会議がはかどらない

Group of people talking to each other

「コミュニケーション力」がある人達ばかりが集まると、会議がはかどらないことが多くあります。全員で意思疎通をしただけでは、ものごとの結論が出てくるとは限りません。
問題意識を持っている人と、アイデアを持っている人が寄り集まって初めて解決に向かえるのです。

何となく現状をこねくり回すだけの発言が続いてしまい、長時間かかっても結論がでないというのは、「コミュニケーション力」が高いだけで問題の解決力を持っている人がいないことが原因です。

普段から「何をどうしたいのか」をはっきりと意思表示をするように心掛けたいものです。

コミュニケーション力だけでは足りない!

「コミュニケーションさえできればOK」という職場は、雰囲気的には和気あいあいとして良いのですが、内容的には生産性が低く、部署として機能しない可能性があります。

ビジネスにおいてのコミュニケーションとは一体何を意味するのか、会社として考えるべきでしょう。

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