ビジネススキルというと難しい内容が多いのですが、この記事では少しリラックスしたものを紹介します。
会社に入って間もない時期に、先輩からいきなり聞いたこともない言葉で指示を出されて戸惑ってしまうこともあるでしょう。多くの先輩達が使っている「会社に入って初めて知ったビジネス俗語」について紹介しますので、楽しみながら覚えておいてください。
営業職でよく使われる言葉
営業職は忙しいので、言葉を省略して使うことがあります。
「リスケ」
「リスケジュール」の略です。
「re-schedule」、つまりスケジュールを立て直したり、日程を再度調整することです。
「リスケしといて」「リスケどうなった?」などと言われますが、「リスケ」とは人の名前ではありません。
元々相手先訪問や会議の予定があったけれども何らかの事情でキャンセルや延期になった時に、再度スケジュールを立て直したり、個々の参加者の予定を繰り合わせて日程を調整する時に使います。
やり取りはほぼメールや電話で行いますので、事務能力だけではなくコミュニケーション力も必要とされます。
「あいみつ」
「相見積り」の略です。
複数の取引先に一度に見積もりを依頼することです。
「あいみつとって」「あいみつある?」と言われるので、何か美味しそうなスィーツのことだと思うでしょう。
工事や輸送など複数の会社に見積もりを依頼して、その結果を比較してどこが一番得になるのかを検討する時に使います。
「てれこ」
「入れ違い・あべこべ」の意味です。
2つの商品が入れ違って取引先のところに納品されてしまった時に使われます。
「てれこだ」「てれこした」などと普通に使いますが、元々は関西弁です。
歌舞伎の世界で「2つのストーリーを1幕おきに交互に演じる脚本のまとめ方」のことで、ここから転じて「互い違い」「あべこべ」などの意味で使われています。
「アサイン」
「仕事の割り当て」「任命」という意味です。
何かの役割を任された時に使います。
「〇〇さんが海外支店にアサインされた」は、「海外赴任に任命された」ということです。
重要な役割を任されることもあれば、左遷される時にも使われます。
「ペンディング」
「保留状態」「未解決なものごと」という意味です。
まだやりかけの作業や返事待ちの案件など、様々な仕事に対して使われます。
「ペンディングの件、早くして」「それはまだペンディング中です」と言われます。
常に仕事の進み具合を把握しておくことが大切です。
「五十日」
「ごとうび」と読み「銀行が混雑していたり、渋滞が起きやすい日のこと」です。
5の倍数の日は支払日や締切日が多く、それだけビジネスが動くので、銀行が混雑したり渋滞が起き易くなることから言われます。
配送が遅れた時に「五十日だから」と言われますので、すぐに状況を理解できる様にしましょう。
メールから派生した言葉
ひと昔前にはメールなどはなく、テレックスが使われていました。
テレックスは1文字当たり幾らという料金なので、なるべく言葉を短くして文章を作っていました。
その名残りで使われる様になった言葉があります。
「アサップ」
「asap = as soon as ppssible: 出来る限り早く」という意味です。
急ぎの書類などを渡されて「これアサップで」と言われることがありますが、北海道の地名ではなく「すぐにやって」という意味です。
言葉の意味は「出来る限り」ですが、これを言われる時には最優先を意味しています。
「FYI」
「fyi = for your information: ちなみに、参考までに」という意味です。
こちらは言葉で言うよりも、メールの終わりに追加されていたり、メモ書きの中で見られます。
「参考までに」と言いながら結構重要な情報が記載されていることがあるので、しっかりと内容を理解しておきましょう。
「NR」
「NR = no return: 返送不可、或いは営業マンが直帰すること」という意味です。
オークションやフリマをしている人はよく詳細に「NCNR(ノークレーム・ノーリターン:苦情返送不可)」と書かれているので理解し易いでしょう。
営業部にあるホワイトボードのスタッフ用スケジュール表に「NR」と書いてあればその日は「直帰」を表します。
事務用語
管理部門や事務職の人が良く使う言葉があります。
ほとんどは日常会話では使われない様な英語ですので覚えておきましょう。
「エビデンス」
「証拠書類」のことです。
請求書や領収書、支払い報告書など、その商品の種類と金額、日付や個数などが明確になっている書類を言います。
「エビデンス出して」「エビデンスある?」と言われますが、ミネラルウォーターのことではありません。
商品やお金の動きを証明する書類で、そのものにより違ってきます。
「アジェンダ」
「会議の議題」のことです。
大きな会議になる程事前に議題が決まっていて、資料作りなども行われます。
「明日の会議のアジェンダは~と~です」と言われますので、
「前株・後株」
「『株式会社』が社名の前につくか後につくか」ということです。領収証を書く時や、郵送する宛先を電話で訊く時に使われます。
「前株・後株どちらですか?」と言われます。
当然ですが自社の正式な社名は覚えておきましょう。
ビジネス用語を覚えておこう
日常生活で全く使ってない言葉ですが、会社に入ると大体どこの業界でも上記の言葉は使われます。
その都度先輩に意味を聞いても良いのですが、少しでも覚えておきスムーズに指示に従える様にしておきましょう。