お酒の席でのビジネスマナー
先日、私の勤務している会社でちょっとしたトラブルがありました。そのトラブルの内容は、前日の業後に飲み会に参加した社員の1人が、翌朝欠勤の連絡をしてきたというものです。そのことが上司の耳に入り、「これはけしからん!社会人のお酒の場のマナーを今一度徹底しよう。」ということで、その研修資料を作成するように私のもとへ依頼が来ました。そして、現在その資料を作成中です。
ひとことで「社会人のお酒の場のマナー」と言っても多岐に渡り、「乾杯のマナー」、「お酌する時のマナー」、「お酌される時のマナー」、「すすめられたお酒の断り方」等々、全てを徹底しようと思うと結構大変です。
この中の「お酌」に関する情報を集めようとWeb検索していて気が付いたのが、「お酌がとても苦手」と感じている人がとても多いことでした。中でも、「お酌する意味が分からない。自分で手酌すれば良いのでは?」という意見が目につきました。
手酌に関して、昔からよく言われる言葉があります。それは次のようなものです。
「手酌する人は出世しない」
あなたはこの言葉を聞いたことがありますか?初めての人からは、「そんなわけないじゃん!」や「別に出世なんてしたくないし」などなど、色々な声が聞こえてくる気がします(笑)
当然、この言葉はそのままの意味ではありません。自分で手酌しなければ出世できるか?というとそんなわけありませんからね。この言葉は、実はとある真意を持ったことわざのような言葉なんです。
自分で手酌をしなくても、周りの人がお酌をしてくれるということは、同席している他のメンバーが自分のことを気遣ってくれているということです。つまり、「他人からお酌をして貰える位になりなさい」という教訓なんです。また、お酌のような気遣いがしっかりとできている人は、できない人と比べて良い印象を相手に持って貰いやすく、しいては出世しやすいと言えます。
お酒の席でのマナーに限らず、ビジネスマナーの全ては「相手への気遣い」が基本です。
お互い、全く気遣いの必要のないメンバーでの飲み会は気楽で楽しいですが、お互いがお互いのことを気遣い合う飲み会も、相手の気遣いが伝わってきたりと別の楽しさを感じることができると思いますよ。