プレゼンが苦手な方へ、今日はプレゼンのコツをお伝えします。
プレゼン資料を作るコツにもなると思います。
プレゼンという場だけでなく、普段の人とのコミュニケーションに通じるものなので、自分の伝えたいことが相手に伝わりにくいと感じている方は参考にしてみてください。
脳科学から考えるプレゼンのコツ
プレゼンでは視覚効果が非常に重要だと考えられています。「しゃべるより見せろ 」とよくセミナー講師向けの本などには書いてあります。
これには脳科学の観点からの理由があります。人間の脳は、『思考や論理を司る左脳』と、『感性や感覚を司る右脳』からできています。
左脳は思考・論理
左脳は文字や数字を論理的に分析するような働きをするそうです。記憶したり計算をします。ただ許容量が少ないため、どんどん忘れていきます。左脳は短期的記憶中心なのです。文字や数字などを記憶してもすぐ忘れてしまいますよね。それは左脳の働きによるものです。
右脳は感覚・感性
それに対して右脳は、五感を通じた感覚・感性を扱います。見たまま聞いたままにイメージを、五感、直感で 瞬間的に記憶します。右脳の記憶容量は左脳に比べて大きく、CD や DVD のようにたくさんの視覚情報を、イメージとして長期的に記憶する事が出来ます。右脳は左脳と違い、無限な許容量を潜在意識に記憶します。
プレゼンはイメージで伝える。
左脳と右脳の働きについて分かったと思います。
それでは、最高のプレゼンにするためには何が必要となってくるでしょうか。
最高のプレゼンとは、自分が伝えたいことを聴衆の心に強く響かせ、記憶に残るものにすることです。
そうすると、プレゼンの場で言葉や文字だけに頼る左脳へのコミュニケーションには限界が出て来ます。言葉や文字だけだと簡単に忘れられてしまうからです。より伝わり、より覚えてもらう為には右脳へ訴える必要があります。イメージで伝えたほうが圧倒的に記憶に残るのです。
だから、「しゃべるより見せろ」なんです。
プレゼンは聞かせるのではなく、見せる。イメージで伝えるんです。
最高のプレゼンター スティーブ・ジョブズ
見せるプレゼンで、最高のプレゼンターがいます。
ご存知、スティーブ・ジョブズ氏です。
ジョブズのプレゼンテーションの中で、私には忘れられないプレゼンがあります。2008年、ジョブズが『MacBook Air』を初めて発表したときのプレゼンテーションです。
『MacBook Air』は「薄い」というイメージは今でこそあると思いますが、当時はまったくどんな製品なのかわからないので、そこを聴衆に伝える必要があります。『MacBook Air』のすごさを最大限に伝えるためにジョブズがやったプレゼンがその2008年のものです。
強烈なインパクトがあったため、今でも容易に思い出すことができます。このプレゼンを見たあと、私の脳には、『MacBook Airは薄い』というイメージが完全にインプットされました。
ジョブズはどのように『MacBook Air』 を紹介したか?【動画紹介】
どのように発表したのか、すぐにでも見たい人は3分10秒ぐらいから見てください。
動画を見れない人のために、答えを言ってしまうと、
「書類が入っているような封筒から『MacBook Air』を出した」が正解です。
今は薄いノートパソコンって当たり前になっているので、若い方はもしかするとあまり感動はないかもしれませんが、、、当時のノートパソコンってけっこう厚くて、重いのが普通だったんです。そういう時代ってことを考慮してくださいね。そんな時代なので、まさかノートパソコンが封筒に入っているなんて!って感じだったんです。衝撃でした。
『MacBook Air』の薄さを伝えるには、もちろん数字でもすごさはわかると思いますが、やっぱり実物を見せたほうがいいですよね。そのときに、ただ商品を見せるのではなく、「封筒から出す」というところが最高のプレゼンタージョブズです。インパクトとわかりやすさは抜群です。「封筒からノートパソコンが出てくるってどれだけ薄いんだ!」って世界が衝撃を受けました。『MacBook Air』の魅力が十二分に伝わりました。その視覚イメージは長期的に脳に記憶されます。もうAppleの虜です。そうなることをジョブズは狙ってます。
まとめ
プレゼンは言葉だけではなく、視覚イメージで伝えると、より効果的ということがわかったと思います。今回は1本だけジョブズのプレゼン動画を紹介しましたが、他にもたくさん動画はありますので、興味ある方は是非チェックしてみてください。見せ方も一流だったスティーブ・ジョブズのプレゼンは本当に勉強になります。見せ方がうまければうまいほど、より魅力的に伝わります。相手を魅了させることができます。
いかに、魅力的に伝えるのか。
あなたが今度プレゼンをするときは、是非、自分に問い続けてみて下さい。もちろん普段のコミュニケーションにも使えます。
プレゼンは聞かせるのではなく、魅せる。