社会人になると学生時代とは違い、新たなことに挑戦せざるを得ない状況になることが沢山あります。
会社によっては新人教育がキチンとしていて上司が丁寧に教えてくれる会社もあるかもしれませんが、人数が少ない会社では自分で積極的に乗り越えなければ会社の足を引っ張ってしまうことにもなりかねません。
「指示待ち人間」や「ゆとり教育」など、今の若者を悪く言う大人が多い中ストレスを抱えている方も沢山いるのではないでしょうか。
「じゃあお前は最初から何でも出来たのかよ!」と言いたくなりますよね。
しかし、何はともあれ、任された仕事やプロジェクト、新しい仕事を上手くやれば周りからの評価も変わり少しずつ認められるようになります。
最初から「できない!」「わからない!」「無理!」と言っていたら確かに「これだからゆとりは…」と言われるのも仕方ないですよね。
そこで今回はプレッシャーとの上手い付き合い方についてご紹介します。
ストレスとプレッシャーは違う!
まず最初にご紹介したいのが、ストレスとプレッシャーの違いについてです。
ストレスとプレッシャーは混同して考えてしまいがちですが、厳密にはストレスとプレッシャーは別物で、ここを理解するだけで大分心持ちが異なってきます。
じゃあストレスとプレッシャーの違いとは何なのか?というと
・ストレス=応力
・プレッシャー=圧力
という違いがあります。
「は?何が違うの?」と疑問に思うかもしれませんが、もっと分かりやすく言うと
・ストレス=内側から押し返す力
・プレッシャー=外側から押される力
ということです。
つまり、プレッシャーは外側から押される力なので、自分ではコントロールすることは出来ません。
例えば「今度のプレゼン、君に任せるよ」などと上司に頼まれたとします。
それは自分にはコントロールできない外側からの”プレッシャー”ということが出来ます。
なのでプレッシャーは無視が一番。どうにもならないので、考えても仕方ないのです。
「雨よ降るな!」と願っても雨は降るように、外側のものはコントロールできません。
じゃあどうすればいいのか?というと、実はプレッシャーに打ち勝つためにコントロールするべきは内側から来る”ストレス”の方なのです。
■ストレスの使い方が上手い人は成長する
「ストレス」と聞くと悪いイメージがあると思いますが、ストレスは悪いものだけではありません。
「ストレスをあまり溜めないようにしてくださいね」というお医者さんは沢山いますが、そもそもストレスとは人によって感じ方が違うのです。
どういうことかというと、”ストレス”とは身体の反応に付けられた名称なので、例えばドキドキする状態を「ストレスだ!」と表現する人もいれば、「興奮する!」と表現する人もいます。
正直これって『自分がどう思うか?』に依存するんですね。
そして自分がどう思ったかで身体から分泌されるホルモンが変わってくることが脳科学の研究では証明されています。
専門的な小難しい話は置いといて、ストレスを「嫌な感じ…」と捉えると、身体からは「逃げ出せ!」という指令を出すホルモンが分泌されます。
そうすると脳は「どうやってそれを避けるか?」と考えるように働き始めます。
仕事で例えると「どうやってその仕事から逃れるか?」と考えるようになるということです。つまりサボろうってことですね。
この状態だと脳は「できない理由」ばかりを考えつくようになり、考え方もネガティブになっていきます。
この本能は人間本来の能力で、勝ち目のない敵から逃げるために培った能力です。
例えばライオンやクマに遭遇した場合、素手で戦っても勝ち目がないですよね。
なので脳は「これはヤバい!逃げろ!」という指令を出すようになります。
でも仕事でプレッシャーがかかった場面で逃げ出していたらいつまでも成長しないので、ここを改善していく必要があります。
ストレスを楽しむメンタルを作れ!
じゃあどうすればプレッシャーに打ち勝つことができるのか?というと、ストレスを味方に付けるのです。
先ほど紹介したように、ストレスとは『応力』です。
つまり、押し返そうとする力なので、ストレスが発生したときに「このストレスを避けたい…」と思うことは押し返すことを諦めることになります。
イメージで例えるなら筋トレです。
ダンベル(プレッシャー)を持った時に筋肉は押し返そうと力(ストレス)を出しますよね。
プレッシャーから逃げ出すことは筋トレを諦めることなので、いつまでたっても筋肉は成長しません。つまりまた同じプレッシャーが来ると結局また押しつぶされてしまうということですね。
じゃあどうするのか?というと、ストレスを上手く利用するのです。
ストレスは押し返そうという力で、いわゆるエネルギーです。
つまり、ストレスが発生した時には「よっしゃ!力が湧いてきた!!」と捉えることが最重要になってきます。
ストレスを「パワーがみなぎってきた!」と捉えると、今度は身体から「このプレッシャーを押し返してやる!!」というホルモンが分泌され、いつも以上の力を発揮します。
脳は「この問題をどうやって乗り越えようか?」と働くようになってきます。
つまり、ストレスを「味方だ!」と思うか「敵だ…」と思うかでストレスのエネルギーを効率よく使えるかどうかが変わってくるということです。
これは精神論ではなく、キチンとした科学的根拠に基づいたメンタルトレーニングの方法で、プロスポーツ選手は肉体のトレーニングももちろん行なっていますが、この理論に基づいてメンタルトレーニングを行なっています。
■まとめ
今回の内容をまとめると
①外から来る”プレッシャー”はコントロールできない
②コントロールするのは内側からくる”ストレス”
③ストレスは身体から溢れるエネルギー
④ストレスが発生した時には「エネルギーが溢れてくる!」と捉えると成長ホルモンが分泌される
ということです。
これは文章で読んでもピンと来ないかもしれないので、是非自分の身体で体感してみてください。