会社では、多くの人と関わりを持つことになります。同じ仕事を一緒に行う同僚、仕事を指示する上司、指示を与える部下など、人なくして会社の仕事は成立しないといっても過言ではありません。
そんな人ありきの組織が会社ですから、人を見極めるスキルはとても重要です。人を見る目がなかったら仕事で失敗しやすいです。その反対に人を見る目があれば、仕事で成功しやすくもなります。
そこでどんな人なのかを見極めるスキルを、これから紹介していきます。
人の外面を安易に信じてはいけない
性善説に基づき人をすぐ信じるのは、必ずしもいいことだとはいえません。人を疑ってばかりは辛いですから、何とか信じたいと思うのが本音です。
ですが、人を信じ過ぎるあまり本質を見失ったのでは自分が損をしてしまいます。他人のミスや失敗までフォローしなければいけなくなる、そんな事態に陥りかねなません。
そのような失敗パターンの1つに、外面のいい人を安易に信じてしまうことが挙げられます。
あいさつができてハキハキしていて仕事のやる気がありそうな従業員は、その態度だけで「仕事ができる人」だと判断したくなります。外面がいいのですから、好感度は自然と高くなりやすいです。しかし、その外面だけを頼りに信頼を置くのはリスキーだといわざるをえません。
外面がいいのは調子がいい八方美人なだけで仕事への意欲が実は低い、やらせてみると仕事が案外できないなど、外面のよさに反して期待ハズレな人は珍しくありません。それでも仕事に意欲的ならまだいいですが「上手いことやり繰りして手を抜こう」と考えているような人は本当に厄介です。
そんなタイプの人を最初から信用してしまったら、仕事で失敗するのは火を見るより明らかですよね。もしもその人が部下だったらと思うとゾッとしますし、上司なら全然頼れません。
人の外面はその人の印象を大きく左右しますし、どうしても安易に信じてしまいがちです。ですがその印象だけで判断するのではなく、実際の仕事量や質で判断すれば人の見極めを誤ったりしません。
不利な状況に置かれた時その人の本質が出る
もしもどんな人なのか見極めるのが難しくて悩んだ時は、その人が不利な状況に置かれていたりミスをした時に、どんな対応をするのかで人としての本質が出ます。
不利な状況に置かれた時やミスをした時に他人のせいにしているようなら、その人の信頼度はグッと下がりますよね。たとえそれまでソツなく仕事をこなしていたとしても、ピンチの局面で仕事としっかり向き合えない人は困りものです。
ミスは誰でもしますので、ミスをするかしないかだけで判断するのはよくありません。あまりにミスばかりするなら話は別ですが、たまにミスするぐらいなら許容範囲です。ですがミスに対して逃げ腰だったり、他人に責任転嫁をしているようでは、ビジネスパートナーとして残念ながら信頼できません。
逆にミスにしっかり対応しようとしている、ミスを受けて予防策をすぐに思案しているなど、不利な状況に置かれても踏ん張れる人は、とても頼もしいものです。
不利な状況に置かれた時こそ、人をよく観察し本質を見極めることが大切です。
人を大事にした仕事ができる人は深く付き合う
仕事上の人間関係は一定のサイクルでリセットされたりするものですが、もしも人を大事にした仕事ができる人が近くにいるなら深く付き合うのが自分のためになります。
それは仕事を進めていく上で大切なパートナーになってくれるのを見込めるのはもちろんのこと、ともにいい刺激を与え合えるのが一番のメリットです。
人を大事にした仕事ができる人は、人の立場になって行動します。仕事とは究極のところ「人のためにどれだけのことができるのか」に尽きます。人を大事にした仕事ができる人は、その基本的な理念がすでに備わっているのです。
自覚しているか無自覚かは、あまり関係ありません。
もしも周りにそういう仕事をする人がいたら、関係を深められるように努力するだけの価値が十分あります。
自分にとって足りないところを補ってくれる、さらなる成長を目指すためのお手本となってくれる、ミスした時に力を貸してくれるなど、人を大事にした仕事ができる人は会社で必要不可欠な存在です。そんなキーパーソンと距離を置くのは愚の骨頂ですので、その人に興味を持って近いづいていく努力をしたほうがいいです。
仕事はどんな人と付き合うかで自分の成長速度が変わってきますから、信頼できる人とは懇意にしておいたほうが明らかにプラスですよね。
人の見極めスキルがしっかりしていれば対応を間違えない
もしも人の見極めスキルが十分でなかったら、人に関する思わぬトラブルに巻き込まれてしまいかねません。それでは余計な苦労が重なるばかりですので、人をどう見極めていくかは非常に重要です。
人は誰もが多面的ですので、一面だけを見て判断するのはよくないです。その人の本質を見抜けるかどうかが、人の見極めスキルでカギになります。
仕事で付き合う人をしっかりと見極め、対応を間違えないようにしましょう。