コミュニケーション

良好な人間関係を構築するには?まずは自分を大切にすること

職場の人間関係はどうやったら上手にこなせるのでしょうか。

仕事全体の8割は人間関係が占める…といった声もあるくらいです。それだけに、ビジネスマンにとってはある意味、最も修得すべきスキルだと言えるかもしれません。
その根本となるものがコミュニケーション力。会話を通して人間関係を深める力です。

「話し上手は聞き上手」とは、よく耳にする言葉です。まさに会話は聞き上手でなければなりません。
聞き上手とは、単に黙って聞いていればいいというのではありません。興味を持って聞くことが大切です。興味が持てれば自ずと質問していくことでしょう。相手はまたそれに答えてきます。その繰り返し。時折、自分の考えや状況も交える。

ただし、反論はしても、決して相手を否定してはいけません。
反論と否定は違います。相手をそのまま受け入れる。つまり肯定するのです。なぜなら、人と自分は違う“生き物”だといった認識を持たなければならないからです。この姿勢を自分の中に根付かせること。実は、良好な人間関係を構築する土台がここにあるのです。

まず自分を大切にする

Outdoor atmospheric fashion photo of young beautiful lady in autumn landscape相手を肯定する姿勢を自分の中に根付かせるためには、まず自分を大切にする姿勢が必要です。
自分を大切にするということは、自分の心の内の正直な声を素直に聞くということです。自分に嘘はつかない…とも言えるでしょう。

だからといって、身勝手わがまま放題であれと言っているのではありません。わがままな自分の気持ちを知って、できるだけその気持ちに沿えるような言動をとること。人にできるだけ迷惑をかけない程度に…ということです。

人はほんの少しでも自分のわがままが通ると、ホッとしてうれしい気持ちになるものです。ですから、ほんの少し自分に優しくなってあげる努力をする。これが自分を大切にするということです。自分に優しくなれると、人にも優しくなれる。即ち、人を大切にすることができるのです。

自分さえも大切にできない人間が、他人を大切にできる訳がありません
繰り返しになりますが、自分を大切にすることは、自分だけを…という意味ではありません。それではエゴになってしまいます。あくまで、まず自分から…という意味です。自分を大切にする。自分に優しくなる。

さて、あなたはどうでしょうか。さっそく意識してみてください。変わっていく自分が見えるような気がしてくることでしょう。

次に人を…の順

ずっと以前の話になりますが、何か心理学関係の本を読んでいた際、「人は、自分を大切にしてくれる人を大切にしようとするもの」との一節があって、目から鱗といった感覚に包まれたことを覚えています。つまり、自分の話にしっかり耳を傾けてくれる人、自分の思いに寄り添ってくれる人を大切にしたいと思う…という意味です。

まさにその通りと相づちを打ちたくなる言葉です。自分も自分の気持ちを聞いてほしい、受け入れてほしいのですから、他人も同じ。そこで次なる課題こそが、他人の気持ちが聞ける自分、受け入れられる自分になることなのです。

この心理を応用すると、周囲の人を大切にするということは、結果的に周囲の人が自分を大切にしてくれるようになるということです。つまり、最終的には回り回って自分を大切にすることにつながってくることになるわけです。

心理カウンセラーが作業を行うに当たって、最も重要なポイントは、相手の話を全く否定しないで、相手が話し終えるまでじっと聞き続けることだとか。これは簡単なようでいて、実に難しい作業です。

人との普段の会話では、寡黙な人は別として、黙って聞き続けるようなことはほとんどないことでしょう。おしゃべりの量が全く同じということはないかもしれませんが、片方がゼロに近いなどということはあり得ません。

ゼロに近くじっと聞き続けること自体、人間にはとても難しいことなのです。それだけに、相手の話にしっかり耳を傾けられる人ほど、相手は心地よい感情に包まれるのです。即ち、これが他人を大切にすること。自分を大切にすることによって得られる他人への優しさなのです。

友は宝

blank友達は、一人でも二人でもいいでしょう。もちろん、多い方がいいに決まっていますが、あまり欲張らないことです。
多すぎると、八方美人になりがちです。基本的には自分は一人だと思った方がいいかもしれません。欲張ろうとする自分の気持ちを抑えられるからです。冒頭にも述べた「まず自分を大切にすること」に通じる道でもあるからです。

友達というのは、気心が知れた間柄。自分の思いを理解してくれている人ということでしょう。自分の性格などを分かってくれている人。要するに、ありのままの自分を受け入れてくれる人。さらに言うと、自分のわがままを許してくれる存在…ということになります。人間は基本的に甘えたい感情を持つ動物にほかなりません。

だから「友」とは、ある意味、甘えさせてくれる人と言ってもいいかもしれません。もちろん、相手も同じ感情の持ち主でしょう。同じ思いだから気心が知れて、何でも話し合うことができるものです。

こうして人は、自分のことを分かってもらえたと思うことで安心するわけです。人間関係で行き詰まったとき、根本的な解決策は自分で向き合うしかありません。ただ、解決策自体には及ばなくても、別なところで理解してもらえたことによって、心の中に溜まった澱を吐き出すことができます。

人間にとって友とは、そういったありがたい存在でもあります。無意識の中で感謝することによって、さらに相手に対して大切にしたいという思いが増大していきます。だからこそ、なおさら友を大切にすることが重要であり、良好な人間関係を構築するための柱となっていくのです。

最後に

Diversity Team Community Group of People Concept最後にまとめとして一言。
自分も人も大切にすることが、良好な人間関係構築の原点であるといった内容の説明をしてきたつもりです。
そのための必須のツールがコミュニケーション。この能力は、話すより聞くことを優先するとアップする。要するに、相手の立場に立ってものを考える姿勢を築き上げるのが狙いというわけです。

最初の相手は、まず自分自身だということ。自分の声に耳を傾け、自分をよく知る。
次に周囲の人へと広げていく。

意識は直ぐには変化しません。焦らず、ゆっくりがポイントです。短気な性格だったら、なおさら注意が必要でしょう。「優しく、穏やかに…」。こう、自分に言い聞かせてみてください。沈着冷静な対応が、少しずつできるようになっていくことでしょう。

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