近年は就職活動の際に、「PCは触れて当然」とされてきました。新卒が一本指でキーボードを操作していたら、それだけで使えない年配者扱いです。
ところが最近はスマートフォンやタブレットの普及で、この常識は崩れつつあるようです。
「キーボードやマウスは学校でしか触らない」「自宅にパソコンはない」そんな学生が増えています。そんな環境では、PCが使えなくて当然です。
そこで、実際に自分がビジネスパーソンとなったとき、一般的な企業では、最低限どの程度のPCスキルが求められるのか、お教えしたいと思います。
「私はPCを使う必要ありません」はNG
まず、現実的に、企業に就職しPCを一切使わなくてよい業種は、ほとんどないと断言します。
いまどき少なくとも共用のPCはあって、みんなPC操作をします。
また、最近では「タッチパネルのタブレットがあればPCは不要です」こういう新入社員もいるといいます。スマートフォンのフリック入力などに、とても自信があるのでしょう。
しかしこれも、通用しません。
いま、多くの企業ではPCの利用を前提に業務の流れが出来上がっています。社内資料や事務連絡(メール)の手段は、多くがPCで動作するように作られています。情報セキュリティの観点から、逆に支給されたPC以外からは制限をかけている企業が大部分です。
というわけで、タッチパネル操作が得意な気持ちは分かりますが、やはりキーボードとマウスの操作は最低限できるようになりましょう。また、iphoneやandroidと呼ばれる端末の操作に慣れている気持ちは分かりますが、やはりPCはwindowsです。この操作性に慣れてください。
例えば、電源の入ってないPCを前に、先輩から「○○を開いてみて」と言われたら、自分だけの力で電源を入れ、スタートメニューを開いて、○○をクリックするくらいのことはできるようになりましょう。キーボード操作も、せめて10本の指は使いましょう。見ないで打てるようになるまでは求めませんが、そこが最低ラインです。
一目置かれるPCスキル
「オフィスアプリケーション」と「ウェブブラウザ」の操作を流暢にこなせると、一目置かれる存在になれます。
オフィスアプリケーションとは、事実上、「word」「excel」「powerpoint」という3つのソフトを言います。ウェブブラウザは、ホームページを見るソフトですので、一度は触ったことがあるでしょう。これらのソフトに関するテクニックを知っていると、先輩にも頼られる場面があるかもしれません。
流暢にこなせるレベルは、例えば、何か操作を失敗したらCtrl+Zを押して一つ戻すなどのショートカットキー操作などの地味な時短テクニックが挙げられます。さらにもう一歩進んで、「VBA」や「マクロ」と呼ばれる一連の作業を組み合わせてボタン一発でできるようにする仕組みまでできたら、言うこと無しです。
ひたすらブラインドタッチの練習をするよりも、これらの基本操作を覚え、余裕があったらショートカットキー等を覚えることをお勧めします。
一番重要なPCスキルは「自分で調べる力」
一番重要なPCスキルは、何と言っても「自分で解決する力」です。
PCのどんな熟練者であっても、あらゆるアプリケーションのあらゆる操作を覚えている人はいません。では熟練者とそうでない人の違いは何でしょう?
それは自己解決力なのです。
要するに、職場の同僚にいちいち聞かないのです。熟練者はインターネットの検索を使って、また掲示板などを活用して、職場の人に聞くこと無く課題を解決します。そうでない人は、先輩の仕事を中断させて色々と質問します。
これこそが、ビジネスパーソンに最低限必要なスキルの本質で、「まずはインターネットで調べてから聞け」と言われないPCスキルなのです。
ということは、必然的に、身につけるぺき習慣がわかります。
ウェブブラウザにおけるキーワード検索の方法を知らないのは論外ですが、まずは、不明なことをインターネットで検索できるPCスキルは身につけましょう。これができれば、日常の大抵の課題は解決できるはずです。
これで分からなければ、遠慮なく先輩に聞きましょう。この意識を持ってください。
結局どこまでできたらいいの?
これから、世界に羽ばたくビジネスパーソンを目指す皆様には、せひ以下のPCスキルを持って欲しいと考えます。
・10本指でキーボード触ってね。
・word、excel、powerpointとブラウザは操作できるようにね。
・「ネットで自分で調べろ!」と言われないレペルの下調べはしてね。
どうでしょう。できそうてすか?
実際、企業では「ITに強い人」と「IT弱者と呼ばれるレペルの人」は、想像以上に区別される現実があります。料理人などの職人の世界を除き、PCスキルは無くてはならないものなのです。
PCスキルは身に付けておけば、社会で働き続ける限りきっと役に立ちますよ!