たまたま見たテレビショッピングで、商品説明を聞いているうちに最初は興味が無かったものが本当に良さそうに思えて最終的には欲しいなと思ったことはないでしょうか。
この記事を読んでいる方の中にはもしかしたら実際にテレビショッピングで衝動買いをした方もいるかも知れません。
少し角度を変えて考えてみると「へえこれイイね、買おうっと」と瞬時に思わせて実際に購入させるようなトークやプレゼンの型みたいなものがあれば仕事の中でも活かせることはないでしょうか。
人に納得感を与えて動いてもらうことに悩んでいるとしたら、テレビショッピングで活用されている説明の仕方を有効利用できるかも知れません。
今日は実際にテレビショッピングの商品説明パターンを解説してみたいと思います。
問題提起をする
まず最初に行うことは問題提起です。
例えばダイエット系のサプリメント商品を紹介するとしたら、
- 「最近、運動不足でお腹に脂肪が!」
- 「ジムも通ったけれどなかなか続かない…」
- 「ダイエット系の機器もたくさん買ったけど今では部屋の片隅に置物となっている…」
- 「無理な食事制限もしたくない…」
こんな問題提起するようなナレーションからスタートします。
ナレーションの経験がある視聴者にとっては「そうそう」と共感を得やすい事柄ですよね。共感を得られると自然と「話を聞いてみようかしら」となるのが人間の心理です。
このように商品紹介の冒頭に関しては、ポジティブなキャッチコピーよりもネガティブな問題提起のほうが反応が良いとされています。
解決策を示す
問題提起によってたっぷりと危機感や飢餓感を植え付けられた視聴者をさらに虜にさせる言葉があります。
それが「そんな時にはこの商品!」です(笑)
問題解決方法としてここでようやく商品紹介するのです。
もう前のめりになった視聴者は商品の特徴を早く知りたいと思っている事でしょう。
根拠を示す
いくら解決策としてこの商品が素晴らしいんです!と力説されてもそれだけでは当然売れません。
素晴らしい商品であることの根拠を示す必要があります。
そこで紹介する商品がいかに素晴らしい商品であるのか根拠を示すことになるのですが、その方法として例えば、
- 商品のデモンストレーションを行う
- 大学の教授の推薦の言葉を伝える
- 科学的に効果が出ることが実証されたデータを伝える
- 実績を伝える(アメリカではすでに100万人が愛用!など)
などなど。
あなたも親しい友人に美味しいレストランを紹介することがあれば、きっと自分が美味しいと思った事だけではなく、シェフが某ホテルの総料理長だったとか、ネットでのレビューが高評価だったとか根拠を示すことはあるのではないでしょうか。
素晴らしい商品と思っていただくには「お~なるほど」と思わせるようなデータを提示する必要があります。
未来のベネフィットを語る
商品の素晴らしさを認知させたとしたら次に行うことはどのくらい効果があるのか?という未来のベネフィットを提示します。
商品を使って得られるベネフィットを伝えるには愛用者の声が効果的です。
先ほどのダイエットサプリ系の商品であれば、
- 「この商品を使って1ヶ月くらい経ってから●キロ痩せました」
- 「この商品を使ってからお肌に艶とハリが出てきました」
- 「この商品を使ってから実際の年齢よりも若く見られるようになりました」
- 「この商品を使ってから彼氏が出来ました」(笑)
こんな愛用者のセリフ何となく聞いたことがあるのではないでしょうか?
実際に使った後、自分もこうなれる!というイメージを持てればきっと購買意欲は高まりますよね。
価格提示&アクション提示
最後は価格提示ですが、ここでも人の心理に付け込んだ手法が散りばめられています。
まず価格提示はあえて高い価格を提示するのです。
これをアンカリング効果と言い、例えばダイエットサプリ商品が1袋1ヶ月分が10,000円と提示すれば、その価格が基準となります。
(アンカリング効果=船から碇を下ろすように最初に提示した価格が消費者にとっての購買判断の基準となる効果)
実はここからがさらに購買行動を加速させるように畳み掛けるごとく、
「通常は1個で10,000円のところを今回は特別に2個で10,000円でご奉仕します!」
「効果を実感出来なければ購入から1ヶ月以内であればいつでも返品に応じます!」
と言った断れないオファーを出すのです。
また価格も「1日あたりコーヒー1杯分の費用でお使いいただけます!」など価格を分割して伝えるのをよく見ますが、この伝え方によって心理的なハードルを下げて購入してみようという風に感じさせる効果があるのです。
そして最後のダメ押しとしてアクションを起こさせるために「今回は100セット限定のご案内となります!是非この機会にお試しください!」と限定性を謳うことで視聴者は電話を手にするのです。
いかがでしょうか。
もし今後テレビショッピング番組を見る機会があればこのようなパターンに沿って商品紹介がなされている事に気がつくはずです。
あなたが扱う商品やサービスをプレゼンする場合には是非このパターンを意識して商品説明を行えばきっと顧客も虜になることでしょう。