発言力のある人には、いくつか共通点があるように思います。
では、その共通点とは、いったい何でしょうか。
「この人は発言力がある」、「あの人は説得力がある」と思う人にこれまで出会ったり、関わり合いを持つことがありました。その中には、発言の内容が素晴らしく聞く人を惹きつける人や周りからとても好かれている人、相手が望むポイントを的確に発言する人やその道のプロでとても説得力のある人などがいました。
今回は、その共通点を踏まえながら、ポイントをご紹介したいと思います。
聞く人を惹きつけることで発言力が増す
ディベートやパネルディスカッションなどの議論をする場で発言する人の中には、「この人はとても発言力がある」と感じるケースがあります。それは、冒頭のつかみがとても上手であることが特徴の1つです。
最初に、「この人の話は何を言いたいのか分かりにくい」とか「だらだらと話すので要点が分からない」などと思われてしまうと、そこから挽回するのは難しくなり、なかなか聞く耳をもってもらいにくくなってしまいます。
そこで、最初のつかみで、まず結論から入り、その根拠を示すなど、分かりやすくポイントを整理して手短に話すと、ぐっと聞く人との距離が近づくと思います。通常、聞く人は15分も経過すると、だいたいその人の印象がほぼ決まり、つまらないと飽きてくるものです。そこで、最初のインパクトが大切になってきます。
聞く人を飽きさせず、ポイントをしっかり伝えた上で、面白い具体例や実例などを交えると、ぐっと発言力が増してくる人をこれまで数多く見かけました。
周りからとても好かれている人は発言力がある
同じテーマや内容であっても、「あの人だからぜひ発言してほしい」、「あの人の話を聞きたい」ということがあります。
その背景に、聞く人からとても好感をもたれていたり、人気があったり、ファンが多い場合などは、発言力が増します。
同じ「ありがとう」という言葉でも、尊敬する人や大好きな人から言われると、単なる知り合いから言われるよりも嬉しいものです。
発言する言葉そのものもとても大切ですが、誰が発言するかということが、同じように大切になってきます。
言い換えると、そのような人は発言力があると同時に、影響力があります。
ツイッターなどでフォロワーが多いということなどもその典型的な例の一つです。
昔、あるラジオ番組で、有名タレントが「今私は○○という本を読んでいます。」と発言し、翌日、本屋さんでたくさん売れたということがありました。
たくさんのファンがいたため、そのタレントが読んでいる本に関心を持ったためにそのような現象がおきました。
相手が望むことを発言する人やその道のプロは発言力がある
聞く人が望むポイントを的確に発言する人やその道のプロフェッショナルなどは、とても発言力があります。
私たちは、通常、テレビを見る時、関心のあるチャンネルを見ることが多いですが、例えば、健康に関心がある人は、健康関連の番組を見ることが多いかもしれません。
以前に、あるテレビ番組で、健康をテーマとして、「納豆」などが取り上げられていました。
納豆は、どのように体に効果があるのかがテーマでした。
その例として「納豆は発酵食品ですので、他の発酵食品も食べて、1日に複数の発酵食品を体に取り入れている人は、腸の年齢が若い」ということを紹介していました。
そこで実際に、モニターの人が複数登場し、複数の発酵食品を食べる実験を行って、その具体的な効果についての説明を発酵の権威である大学の先生が分かりやすく、的確に説明していました。
このように、聞く人の関心のある内容で、発言する人がその道のプロフェッショナルだと、非常に発言力が増します。
聞き上手をベースに発言力を高める
発言力のベースの一つには、聞き上手になることが一つポイントになると思います。
相手の話を上手に聞いていると、人から好感をもたれることが増えてくると思います。
また、相手の話を聞くことにより、相手が何を求めているかがよく分かりますので、的確に相手の望むことを発言できるようになります。
そして理論や理屈も大切ですが、その人のオリジナルの楽しい体験などを発言するときっとつかみの部分がぐんと良くなるのではないでしょうか。