どのようなビジネスでも「売上をいかにアップさせるか」という事を課題としている会社は多いでしょう。
あなたもたとえ経営者やマーケッターではなくても自分が扱う商品やサービスの売上増加のために日々頭を悩ませていることではないでしょうか。
そこで今回は売上を構成する5つの要素と売上アップさせるために必要な考え方をお送りしていきます。
目次
ジェイ・エイブラハムが提唱する売上を構成する3つの要素とは?
アメリカの経営コンサルタントとして有名なジェイ・エイブラハムをご存知でしょうか?
2000年にフォーブス誌が発表したアメリカでトップ5の経営コンサルタントの一人として選ばれたほどの人物ですが、そのジェイ・エイブラハムによると売上をアップさせるための方法は3つしかないと言っています。
それは、売上=客数×客単価×購入頻度という簡単な掛け算です。
とてもシンプルな計算式ですよね。
つまり基本的には売上を構成する要素としては、「お客様を増やすこと」「単価を上げること」「購入頻度を増やすこと」この3つを注視しておくべきというのがジェイ・エイブラハム理論ですね。
「売上を構成する3つの要素」を分解すると5つの要素が見えてくる
ジェイ・エイブラハムが提唱した売上を構成する3つの要素をもう少し詳しく分解していくと、
・客数=新規顧客+既存顧客ー流出顧客
・客単価=来店回数×1回あたりの購入金額×商品単価
で表すことが出来ます。
まとめると売上を構成するのは次の5つの要素を押さえておく必要があると言えます。
- お客様の数を増やす(新規顧客の増加)
- 既存顧客の流出を防ぐ(流出顧客の減少)
- 来店回数を上げる(購入機会・購入頻度の増加)
- 単価を上げる(1回あたりの購入金額の増加)
- 買ってもらう商品を増やす(注文点数の増加)
いかがでしょう。これまで漠然と売上アップをしなければならない時にどこから手をつけるべきか迷っていたかも知れませんが整理されてきたのではないでしょうか。
ビジネス上の課題全般に言えるのですが何かを改善したいときにはまずは「問題である構造を分解して考えること」が重要です。
簡単に売上を2倍にする方法とは?
それではここで頭の体操をひとつ。
「何かしらの事情があって売上を可及的速やかに2倍にしなければならない、といった課題があるとします。さてあなたが経営者だった場合にどうしますか?」
チチチチチチチチチチ・・(←時計の音ね)
はい、そこまでです。
このような質問を出されたときに一番多い答えは新規顧客を2倍にするために大規模な販売促進や新規開拓営業をするべきと考えがちな人が多いのですが、実はそんなことはありません。
公式を思い出してください。
売上=客数×客単価×購入頻度でしたよね。
例えば客数・客単価・購入頻度をそれぞれ30%向上させるだけで、1.3×1.3×1.3=2.197となり売上は約2.2倍になります。
仮に新規開拓に力を入れて客数を2倍にする代わりに商品単価を半額にしたら、2×0.5×1=1ということで実質売上アップには何も貢献していないという結果になります。
このようにいずれかの要素にだけ注力をするというよりは全体を通してどのように売上アップにつながっていくのかを計算しないと長期的には上手くいかないのです。
売上アップの鍵を握るのは新規顧客よりも既存顧客!?
売上アップでは新規顧客の開拓も重要ですが、優先順位としては低いと言えます。
なぜなら新規顧客を開拓するのに掛かるコストは既存のお客様の5倍掛かると言われています。
世に言う「1:5の法則」ですね。
新規顧客は獲得するためのコストが高いにも関わらず、流出可能性も高く収益性も低いことが多いため、まずは既存顧客の囲い込みから始めるべきでしょう。
要は売上や利益を確実に上げていくためには一人のお客様に何回もリピートで買ってもらうことが重要ということです。
美容室に行ってもコーヒーショップに行っても、それを聞くことが法律上の義務であるか錯覚するくらい「スタンプカードをお作りしませんか?10個スタンプが貯まると無料ですよ」と聞かれますよね?
このようにまずは来ていただいたお客様がまた確実に来るような仕組みを設けることで売上は確実に積み上がっていきます。
顧客満足度を高めればさらに売上アップにつながる
既存顧客を大切にすることでよりお客様はより次回もお店に来店したり、商品・サービスを購入するようになることでしょう。大切にする方法とはさまざまですが、笑顔で接客したりちょっとしたサービスをしたりといった些細なことで構いません。
「またここに来よう」「またここの商品を買おう」と思っていただけるくらいに顧客満足度が高まれば、そのお客様が勝手に口コミで新しいお客様を連れてくるようになります。
したがって既存顧客を大切にすることが結果的には新規顧客の獲得にもつながってくるという部分もあるのです。
ただしテレビCMなどで大々的なプロモーションをかけた時のような即効性はないので、地道に継続的に取り組む必要が有ります。
まとめ
売上を構成する要素と売上アップさせるための考え方を紹介してきましたがいかがでしたか。
もしあなたが現状で売上アップに対して悩んでいるようであれば今回紹介した公式に照らして、どこを改善するべきか考えてみてはいかがでしょうか。
最後に今回紹介した考え方を下記にまとめます。今後のあなたのビジネスでヒントになることがあれば是非参考にしていただければと思います。。
売上を構成する3つの要素
売上=客数×客単価×購入頻度
客数・客単価を細分化した売上を構成する5つの要素
- お客様の数を増やす(新規顧客の増加)
- 既存顧客の流出を防ぐ(流出顧客の減少)
- 来店回数を上げる(購入機会・購入頻度の増加)
- 単価を上げる(1回あたりの購入金額の増加)
- 買ってもらう商品を増やす(注文点数の増加)