どんな業種で働いていようと、必ず「仕事のカベ」というのにぶつかるときがあります。そして、初めてぶつかった壁や仕事上のトラブルほど、どう乗り越えて良いのか判断に迷うときがあります。
今回ご紹介するのが、デキるビジネスパーソンが必ず実践している問題解決力の鍛え方です。いつもの思考回路や行動パターンをほんの少し変えるだけで、ひと回りふた回りも成長したあなたに出会うことができるはずです。
心がふっと軽くなる、折れない気持ちの作り方をご紹介します。
目の前の課題に、真正面から向きあう
問題解決力を鍛えるためにまず知っておきたいのが、ありとあらゆる災難や困難にも必ず真正面から向き合うということです。何か嫌なことがあっても目をそらさず、誠実に対応しようというクセを付けておくと、いざ突拍子もない事象が舞い込んできても、慌てず丁寧に取り組むことができるようになります。
例えば事務作業をしているときに、同僚の思わぬ数字のミスに気付いたとします。
ミスに気づいても第三者のミスに関わるのが面倒だからと避けてしまうと、後々になって大きな事態に発展することもあります。
人は誰でも都合のいい状況のときには喜びますが、トラブルや面倒なことがあると避ける習性があります。「あっしまった」と思っても後の祭り。後悔先にたたず…です。
遠回りなように見えても、目の前で起こった小さなトラブルにも目をくばり誠実に対応することが、新たな幸せを運んできてくれるのです。目の前の課題に真正面から向き合う気持ちが、デキるビジネスパーソンとしてのスキルを上げてくれます。
「どうしたら解決できるか」を真剣に考える
問題を解決するためには、課題を洗い出し「どうしたらより良い成果を上げられるのか?」を理論的に考えることが大切です。
このとき必要なのは、問題が起こったこと自体を他人や第三者のせいにしないこと。感情論だけで物事を解決しようとすると、間違った方向に答えが導かれてしまうこともあります。
頭の中だけでは事柄がグシャグシャになってしまう事が多いため、できれば真っ白いノートやパソコン・スマホのメモ帳などに書き出してみること。具体的な言葉に出して記述することで「自分がどんな事柄に悩んでいるのか」客観的に知ることができます。
それに、言葉や文字に出して考えてみると「ああ今悩んでいるトラブルは、実はたいした問題では無かったんだ」と楽観的に考えることもできたりします。
問題を羅列したら、具体的にどんなアクションを行えば問題が解決されるのか真剣に考えてみましょう。
例えば「仕事が忙しくてプライベートの時間がとれない」という問題の場合、「残業するなら、20時までにメドをつける」「1時間早く出社して、前日の残り作業を片付ける」などの方法が考えられます。このとき解決策はなるべく具体的な数字を挙げるのがベストです。そうすることで、より実現しやすい答えが生まれます。
1人では限界を感じるなら、周囲をうまく巻き込め!
問題解決力と聞くと、「自分で何でも済ませようとする力」のように聞こえます。もしあなたが問題にぶつかっていて、自分ひとりで解決策を見いだせないときは、上司・先輩・同僚・友人・家族などの周囲の人に頼ってみるのも解決策の1つです。
自分だけでは悶々としていた問題も、第三者に尋ねてみると思ってもいなかった答えが返ってくることがあります。暗闇のトンネルを進んでいるときに、向こう側から明るい太陽の光が差し込んで心がぱっと晴れる感覚と似ています。
誰かを頼るということは、プライドが邪魔してなかなかできないこともあるかもしれません。「未熟だから…」「1人では何もできないから…」という弱い心をさらけ出すのが怖くなるからです。
しかし、本当にデキるビジネスパーソンは、独りで何もかも解決しようと考えている人ばかりではありません。ビジネスではチームワークが重要視される場面も多くあります。
周りをうまく巻き込んでいくことで味方を増やすこともできます。助っ人になってくれる人が増えていくと、自分の気持ちにも余裕ができて、どんな困難にも立ち向かえる強い力が生まれるようになります。
周りを巻き込む力については、こちらの記事も参考にしてみてください。
オロオロしない、強い大人になるために
どんなグループにいても、どんな企業で働いていようと、良いことばかり待っているわけではありません。ときには予想だにしなかったトラブルや災難も訪れることもあります。
しかし、トラブルが起こったときは、実は良いチャンスでもあります。現状をさらに良くするためのヒントが、そこに隠されれていることもあるからです。
悪いことを悪いだけとネガティブに捉えず「自分を成長させてくれる糧」とポジティブに考え直すし、思考回路や行動パターンを少しずつでも変えていくことができれば、たとえ問題が起こったとしても落ち着いて行動できるようになっていくでしょう。