顔の見えない電話ではありますが、問い合わせや予約をしたことがある方は、電話の印象でその会社の好感度が上がった。下がった。なんて経験もあると思います。
その電話の受け方ひとつで会社の印象が大きく左右されてしまうほど電話対応は重要な仕事なんですね。
自分が対応した時、お客様には失礼なく、更に良い印象を持ってもらいたいですよね。
そこで、この記事は好印象を与える電話のマナーや注意点をご紹介していきます。
目次
良い印象を与える電話の声色はアナウンサーを意識
電話対応では良い印象を与える必要があると感じている方も多いとは思いますが、どうしたら良いのだろう?そんな時はアナウンサーを意識しましょう。
アナウンサーの声を聞いてみると、皆さん明るく爽やかな声をされていますね。
もちろんプロですので、そういった練習を積まれてはいるのですが、私たちも少し意識すればアナウンサーのような爽やか明るい対応が出来ます。
好印象声色を作るポイント5つ
①3コール以内に笑顔を作る
笑顔を作るのはボイストレーニングなどでもよく使われる手法です。
笑顔を作る=口角を上げると声の印象が明るくなります。
唇は、ある程度開かないと声がこもってしまったり、発音が不明瞭になってしまいますので、意識して笑顔を作るようにしましょう。
電話が鳴り始めてから取るまで3コールの猶予がありますので、その間に一呼吸おいて笑顔を作っておくと良いですね。
②声色は普段の声より少し高めを意識
暗い声で話されると、怒っているのかな?機嫌が悪いのかな?といったネガティブな印象を与えてしまいますので、ワントーン上の声で話す事を意識しましょう。
③話すときは口を普段よりオーバーに動かす
これは活舌を良くするために必要な事です。
滑舌が悪いと声の大きさや高さが適正であっても、言葉の内容が相手に伝わりにくくなってしまいます。
ボイストレーニングでは、指2本分くらい開くと声がこもらず、響くようになると言われています。
2本は少し大袈裟かもしれませんが、それくらいの意識で口を動かすようにしましょう。
④話すテンポは通常の少し遅め
普段の会話よりテンポ(話す速度)は遅めを意識しましょう。
相手が聞き取りやすいスピードの基準は、文字数にすると1分間に約300文字といわれています。
文字数で言われてもあまりピンと来ないとは思いますが、普段の話す速度より少し遅めを意識すれば大丈夫です。
⑤慣れてきたら抑揚をつける
1~4を意識して出来るようになったら、次は会話に抑揚をつけていきましょう。
抑揚をつけていくポイントとしては、強調したい単語を少し大きめの声にしていきます。
「お電話ありがとうございます。株式会社○○の○○(自分の名前)でございます。」
上記の言葉を伝えたい場合、協調した部分は、「ありがとうございます」「株式会社○○」「○○(自分の名前)」ですね。
「お電話ありがとうございます。株式会社○○の○○(自分の名前)でございます。」
このように意識して発音していきましょう。
電話を受ける場合のポイント
電話に出るタイミングはコール音が3回鳴ったら取る
会社として電話が遅すぎる事はお客様を待たせてしまい失礼に当たるのと、お客様が諦めて電話を切るような事があれば企業としての信用が落ちる可能性や大切なお客様が離れてしまう可能性がありますので、出来るだけ早く電話に出ることが求められます。
コール音が3回鳴ったら4回目が鳴る前に電話を取る事を意識しておきましょう。
なぜ3コールなの?
あまり早すぎてもお客様の心の準備が追い付いておらず驚かせてしまうのと、遅すぎてもお客様は「この会社電話出ないなー」と感じるのが4コール以降からだという考え方から余裕を持った3コールが適切と言われています。
また、こちら側は3コールで受け取ったと考えていても、電話をかける側は”タイムラグ”が発生しているので、お客様側としては呼び出し音が3コール以上鳴っている可能性もあります。その点も1つ頭に入れておくと良いですね。
ですので、どうしても誰も出れないタイミングに鳴った場合を除いては必ず3コールで出るようにしましょう。
どうしても3コールで電話を取れなかった場合
3コールで電話に出れた場合は通常対応です。もし4コール以上鳴らしてしまった場合は下記の言葉を通常対応の冒頭に入れましょう。
お客様としては電話をかけたタイミングがたまたま電話に出れない状況にあったというのは関係なく「待たされた」という気持ちになっています。
お待たせして申し訳ないという気持ちを忘れないようにしましょう。
・4コール鳴った場合
「お待たせ致しました。」
・5コール以上鳴った場合
「大変お待たせ致しました。」
電話をしながら重要な事柄はメモを取るクセをつける
電話で話しながらですと、重要な情報を聞き逃してしまったり、忘れてしまうことがよくあります。
ですので、電話を受けた時はメモを片手に話をしていきます。
特に重要なのは、相手の会社名、名前、要件です。
更に確認のため復唱する事をおすすめします。
「○○様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております」
相手の声が聞き取りにくい場合はしっかり確認をしましょう。
「恐れ入りますが、今一度お名前をお伺いしても宜しいでしょうか」
電話を保留する際の注意点
担当に繋ぐ場合や、指示を周りに仰ぐ場合などは必ず保留にしてから声を発するようにしましょう。
注意点は、長く待たせない事。たらい回しにしない事。
また、保留から電話を取った場合は必ず「お待たせいたしました。」と一言添えましょう。
万が一長く待たせてしまいそうな時は折り返し連絡にすること。
「恐れ入ります。少々お時間を頂戴したいのですが、折り返しお電話を差し上げてもよろしいでしょうか?」
「大変お待たせして申し訳ございません。○○(担当)は只今別の電話に出ておりまして、折り返しお電話を差し上げてもよろしいでしょうか?」
電話対応で使える敬語集
電話を受けた時
「お電話ありがとうございます。株式会社○○の○○でございます」
「いつもお世話になっております」
「折り返しのご連絡ありがとうございます」
「かしこまりました」
「さようでございます」
「お伝えいたします」
「失礼いたします」
「恐れ入りますが、お電話が遠いようなのでもう一度お話しいただけますか」
「恐れ入りますが、今一度お伺いしても宜しいでしょうか」
「確認致します。少々お待ちいただけますでしょうか」
「私ではわかりかねますので担当からお電話させていただきます」
「○○(部署)の○○(担当)ですね。少々お待ちくださいませ」
「申し訳ございません。○○は只今外出しております」
「申し訳ございません。○○は只今席を外しております」
「申し訳ございません。○○は只今他の電話に出ております」
営業電話を断る場合
「もし必要であればこちらからお電話させていただきますので連絡先をお伺いしてよろしいですか」
「当社では必要ありませんので結構でございます」
こちらから電話をかけた時
「いつもお世話になっています。株式会社○○の○○と申します」
「朝早くに恐れ入ります」
「お忙しいところ申し訳ございません」
「先日はお忙しいところありがとうございました」
「先ほどはお問い合わせを頂きまして、ありがとうございました」
「○○の件でお電話させていただきました。○○課の○○様いらっしゃいますでしょうか」
最後に
以上の注意点を守って電話対応をして頂ければ、好印象間違いなしです。
更に「お客様の為に」「もし自分がお客だったら」という視点を常に持って対応してきましょう。
一番大切なのはその気持ち、誠意です。
これからの電話対応の参考にして頂ければ幸いに思います。