やってもやっても仕事が終わらないことありますよね。私も事務員をしていて、業務が立て込んでいるときに限って、営業員から緊急の依頼が来たり、上司から急ぎの書類提出を求められたりして、気づけば定時をとっくに過ぎていることがよくありました。
どうして仕事が終わらないのでしょうか。それは仕事が埋もれてしまっているからです。ならば埋もれている仕事を見えるようにすれば良いのです。それが仕事の「見える化」です。
ここでは私が実際に実行した時短化につながった仕事の「見える化」の方法を紹介します。
イレギュラー業務はマニュアルを作成すべし!
毎日する業務や毎日提出する書類などは経験を積めば自然と覚えますよね。しかし、一年あるいは数年に一回の業務や、たまに発生するイレギュラー業務の処理まで完璧に覚えている人は少ないはずです。
私もなんとなく分かっていても、いざ処理をしようとすると、忘れてしまっていて手が止まり、前の処理方法を確認するため書類を漁り、時間だけが経過して就業時間内に終わらないことがありました。そこで処理頻度の少ない業務のマニュアルを作成することで、その機会がおとずれたときにスムーズに仕事ができるようにしました。
マニュアル作成において大切なポイントは"簡単"であることです。
マニュアルが複雑で読み解くのが難しいとそこでまた時間をくってしまいます。なので、最小限の処理内容だけ記載します。例えば、「画面右上の赤いボタンを押す」などです。できれば簡単なイラストや画面のスクリーンショットがあるだけで一瞬で処理箇所がわかるのでおすすめです。これは一気には作れないので、空いた時間にコツコツ作成します。
頭の中も職場も整理整頓すべし!
整理整頓は基本中の基本ですが、案外出来ていない場合があります。これができていないと仕事が埋もれてしまい、処理漏れにつながります。
頭の中の整理整頓とは、「一日の業務を全て書き出すこと」です。
これにより仕事が明確となり、処理する優先順位や時間配分をしっかり決められます。そして処理が終われば消込み、確実に仕事を終わらせます。こうすることで進捗状況も明確になります。
私の場合、頭で把握していた頃は、気持ちばかり競って思うように仕事が進みませんでした。書き出すようになってからは目で見て全体を把握しているので、処理漏れの心配もなくなりました。
次に職場の整理整頓とは、「書類や備品など何がどこにあるのか明確にすること」です。
これにより探す手間が省けます。ファイリングしていてもよく見る資料には付箋を貼っておきます。備品は種類別に保管するのは当然ですが、使おうと思ったときに在庫切れしていることがないように「最後の人は補充してください」と張り紙をしておきます。
自分の仕事だと思い込み抱えていた分を周りに振り分けるべし!
依頼されることが多い事務員の私は、依頼されれば私の仕事となりどんどん依頼を抱えていました。
しかし冷静に考えると、「これ、誰でもできるじゃん!」と気づきました。
それからは依頼者、主に営業員ですが、本人に処理してもらうようにしました。依頼を断るのではなく、処理の方法を教えました。もちろん、緊急の場合は対応しますが、そうでない場合はなるべく本人に処理してもらいました。最初は反発もされましたが、処理方法が分かると自分で対応した方が早いと気付くようで依頼は減りました。
一見業務を怠っているように思いますが、これは教育です。周りを教育することで、自分の仕事の時間を確保します。教育とは何も先輩社員から後輩社員にするだけとは限りません。処理の仕方が分からない社員に分かる社員が教えることも立派な仕事です。
特定の処理が出来る社員が増えることは、会社としても強みになります。周りに仕事を教えるのはなかなか根気と勇気がいることですが、時短化したいならおすすめします。
見える化の弱点を乗り越えるべし!
いかがでしたか。どれも時間に追われ働いていると、分かっていても埋もれてしまっていた基本的なことですよね。
見える化には弱点があります。それは実行するのが面倒だということです。
マニュアル作成も整理整頓も社員教育も一足飛びにできることではありません。コツコツ時間をかけて改善する必要があります。しかし、普段の仕事を「見える化」するだけで、仕事の仕方が効率的になり、時短化につながります。ぜひやってみてください。