仕事を進める中で意外とおざなりにされるポイントがあります。
それが「人の期待に本当に応えられているか」という視点です。
そこで今日は人の期待に応えられるようになる仕事の進め方を紹介していきます。
主観と客観の違い(プロダクトアウトからからマーケットインの思考)
打ち合わせをセッティングされたにも関わらず、なかなか相手が現れてこない。
で、ようやく来たと思ったら「いやぁ電車が遅れてまして」とか「前の商談が長引いたものでして」といった言い訳で返してくる。
ハッキリ言ってそんな事は待たされた方にとってはどうでもいい事ですよね。約束を守れないというのはビジネスパーソンにとって致命的な問題です。
これは「主観」と「客観」の違いで、ビジネスでは相手がどう思うかという「客観」が大事なのです。
「私は常にこういうサービスでトップの成績を収めています」とか「こんな努力を誰にも負けずにやっています」というのはお客さんに関係ないことであれば響かないものです。
ライバルだらけの業界ではあれば凌ぎを削るために努力をするのは当然で、その上で良いサービスを納得の価格で提供する必要があるのです。
マーケティングの世界でも、技術力ありきのプロダクトアウトからお客様ニーズを捉えるマーケットインへ考えをシフトしていきましょうと紹介される事が多いのですが、つまり「自分はこうだから」「ウチの会社はこうだから」ではなく、「お客様がこう考えていらっしゃるから」という視点と発想が出来るだけで期待に応えられる人間になれる事でしょう。
まずは目の前の人に喜んでもらう
「どんなことをしたらお客様が喜ぶのか」「どうしたら上司から企画の承認を得れるのか」を考えながら仕事を進めることができれば、失敗することはありますが大抵の仕事はうまくいくものと思います。
作家や漫画家さんの本を読むと結構面白いと感じるのが、「自分の意向と違うストーリーで書いて欲しい」と依頼されるケースが多く、ダメな(売れない)作家は結果を出していない時から自分の主義主張を声高に叫び、編集者に嫌われ仕事をなくしていくという話がありました。
ここからの教訓は、「まずは目の前の人に喜んでもらう」事が非常に重要だという事。例えば上司に資料作成を依頼されたのであれば、まずは上司に喜んでもらえるような資料作成を心掛ける。さらに気の利いた発想をするのであればその資料を読むであろう取引先にも喜んでもらえるように作成すること。
こういった意識が乏しいと喜んでもらえないばかりか、注意や叱責を受けてますますやる気が無くなることでしょう。
誰にも喜んでもらえない仕事は、仕事として成立していない事を肝に命じる事でしょう。
義務を果たすとチャンスは生まれる
仕事というのは多くの場合「やりたくない事」の方が多いのではないでしょうか。
はじめから本当に自分の好きな事を仕事に出来ている人は実は少ないのではないかと思っています。
ただ逆説的に捉えれば会社というのは「やりたくない仕事を半ば強制的にやらせてくれる」ところでもあるのです。
「~だからやりたくありません」とか「~はやる意義はあるんでしょうか?」とか自分の主張ばかりして行動に移さない人もいますが、その考えだといつまで経ってもチャンスは来ないのではないでしょうか。
意図的であれ偶然であれ、思いもよらない仕事が舞い込んできたなら、よほどの理由がない限り断らずにまずはやるべきだと思います。
「致し方なく」「断りきれずに」といったネガティブな感情からのスタートでも良いのです。目の前の仕事を実直に取り組んで、結果的に自分の強みや仕事の進め方・考え方に大きなプラスの影響を与えられる経験となれば大きな財産ですし、確実に仕事を進める上での引き出しも増えることでしょう。
会社としても何でも仕事を引き受けてくれる人材というのは頼もしい存在です。さらに頼んだ仕事で結果も出し続けられる人材となれば、会社にとってこれ以上の存在はいません。
「仕事のご褒美は仕事」という言葉がありますが、これはつまり義務を果たしていくとチャンスが生まれるという事なのです。目の前の仕事を真剣に取り組んでいれば、新たな仕事と人との出会いが広がってチャンスも広がっていくのです。