あなたがもしチームとして仕事を進めていく中で部下や管理するチームメンバーがいた場合に必要となるのがリーダーシップとマネジメントです。
リーダーとして何を最重要事項として優先しなければいけないのか、チームメンバーとの人間関係の築き方など悩まれている方も多いことでしょう。
・課長や部長、マネージャーなどいわゆる管理職についている方
・チームメンバーと共同して仕事を進めている方
こんな方向けに結果を出すリーダーになるために必要なことを解説していきます。
目次
リーダーとして何より大事なこととは
「リーダーにとって何が一番大事ですか?」と質問された場合、あなたならどう答えますか?
「メンバーがストレスなく働ける環境づくり」
「メンバーが自己実現できるような支援」
こんな答えが出たら危険でしょう。リーダーとして何よりも大事にしなければいけないのは「チームとして結果を出すこと」の一言に尽きます。
どんなに頑張ってメンバーがストレスを感じない環境作りを提供したって、自己実現できるような環境を作ったとしてもビジネスとして結果が出なければリーダー失格と言えるでしょう。
ビジョンを語ってチームを引っ張る
ビジョンとは、チームとしてあるべき姿やチームとして目指すべきゴールなど、理想的な将来像のことを指します。
来年、3年、5年、10年後にどのような状態になっているのか、マイルストーンをひくとメンバーにもビジョンが浸透しやすくなります。
もしそのようなビジョンを設けなかった時にどうなるかというと、何かのきっかけで簡単に職場を去ることにもなりかねません。なぜならメンバーにとってそのチームにいる意味が分からなくなるからです。
ビジョンは明文化するのが望ましいでしょう。何か判断に迷う時はいつでもそのビジョンに立ち返り判断出来るようになるからです。
またビジョンとはリーダーであるあなたの言動そのものと言っても過言ではないでしょう。あなたの仕事や取引先やチームメンバーに対する接し方そのものがチームの雰囲気の醸成に深く関わってくるのです。
目標設定だけではダメ!部下の行動をマネジメントしよう
ビジョンに沿って数値目標を決めます。
あなたの現在の仕事にも数値目標はあると思いますのでイメージはしやすいと思いますが、「いつまでに何をどのくらい」達成しなければいけないのかを設定します。
ただし数値目標を作ったらそれで終わりかというとそうではありません。むしろ重要なことはその数値目標を日々あるいは定期的な時間軸で達成できているかが重要です。そこで達成出来ているかチェックするために必要なマネジメント手法を2つ紹介します。
行動ルールを策定する
目標数値の落とし込みはメンバーごとに行う必要があります。例えばAさんという営業担当にはこれまでの実績や能力を鑑みて月間10件の受注獲得をノルマと設定したとします。
ではAさんに対して「Aさんは月間で10件の受注が目標です。よろしく。」と伝えてオシマイで大丈夫でしょうか。
Aさんがベテランであればそのような指示の出し方でもうまくいくかも知れません。ただしまだまだ経験の浅い営業担当であればもう少し数値目標を細分化する必要があります。
過去の実績から月間10件の受注を獲得するためには「20件の見積提示」が必要であり、そうなると「40件の商談」が必要だとします。
「40件の商談」を20営業日で割ると「1日で2件の商談」が必要です。上司であるあなたはこの「1日で2件の商談」が出来ているかまでチェックする必要があるのです。もし指示通りに動かない(または何らかの理由で動けない)場合は、行動できるようになるまで管理・サポート・支援をする必要があります。
仕事には必ずデッドラインを設ける
仕事をメンバーに与えるときには必ずデッドラインを設けるようにしましょう。デッドライン(締め切り)を設けること自体は実施されているリーダーも多いかと思いますが、デッドラインの設定の仕方は例えば3日掛かるような仕事であれば2日で終わらせるよう指示するなど現在の仕事のスピードでは間に合わないような設定の仕方をします。そうすることで部下は必死に知恵を絞り終わらせる方法を考えることになります。
このようにギリギリ既存の仕事の進め方以上のことをしなければならないよう指示することで効率的な仕事を生み出す習慣を作り出すことができるのです。
部下に好かれる必要はない
「リーダーとして何より大事なこと」としてビジネスは結果が全てと書きました。
リーダーが結果以外の面で、例えばメンバーから自分はどう思われているのか?などメンバーの顔色をうかがう必要はありません。リーダーとしての優しさを出すためにメンバーにストレスが掛かり過ぎていないかを心配する必要もありません。
すごく冷酷な書き方になってしまいましたが、チームとして大きな成果を出せるリーダーを部下はリーダーとして認めますし尊敬もするのです。
何かを判断しなければならないときにあくまでも結果を出すために最善な判断を下すべきなのに、部下に好かれようなどと思うと判断の軸がブレる事も出てくるかも知れません。
ただしメンバーの仕事が終わっていたら早く帰らせるような優しさは持ちましょう。日本の職場の悪しき文化として上司が残業していると部下が帰りにくい雰囲気がありますが上司の顔色をうかがって残業させるようなことはさせないようにしましょう。
優秀でやる気のある部下に無限のチャンスを与える
優秀でやる気のある部下と、その真逆でやる気もなく能力も低い部下がいたとしましょう。新しいプロジェクトの仕事を任せる必要が生じた場合、間違いなく前者の部下に話を持ちかけることでしょう。
ここでは極端な例を挙げましたが、優秀で仕事への意欲がある部下に対しては、どんどん新しい事に挑戦させ仕事のハードルも高くしていきましょう。逆にさきほどの後者の部下には、意欲面で改善が見られない場合はルーティンワークに毛が生えた程度の仕事を任せる程度で構いません。
ここでおかしな平等主義を持ち込む必要はありません。
もしかしたらそんなにどんどん新しい事に挑戦させて部下が疲弊し潰れるのではないかと心配される方もいるかも知れませんが、その心配は無用です。
優秀でやる気のある部下にとって最大の報酬はより大きな仕事への挑戦権なのです。働きに応じた適切な報酬は与えるべきですがむやみにインセンティブをつけたりする必要もありません。
リーダーの最終目標とは
ここまでチームとして結果を出すために必要なリーダーを書いてきましたが、最後にリーダーが持つべき最終目標についても触れておきます。
それは自分の代わりとなる次世代のリーダーを作ることです。
「財を残すは下、業を残すは中、人を残すは上」という後藤新平の格言でもあるように、やはり最終的にはチームや組織が永続して発展していくようにバトンタッチするまでがリーダーの役割と言えるでしょう。
次世代のリーダー育成法やOJTに関してはまた別の機会にお送りしようと思います。
まとめ
今日紹介した内容をまとめます。
- リーダーとして何より大事なことはチームとして結果を出すこと
- ビジョンを語ってチームを引っ張る
- 目標設定だけではダメ!部下の行動をマネジメントしよう
- 行動ルールを策定する
- 仕事には必ずデッドラインを設ける
- 部下に好かれる必要はない
- 優秀でやる気のある部下に無限のチャンスを与える
- リーダーの最終目標とは次世代のリーダーを作ること