会社の中で地位や権力、インフォーマルなリーダーシップを発揮している人が玉石混合しているために、望むと望まざるとに関わらず社内政治に巻き込まれている方もいる事でしょう。
今日はそのような社内政治への関わり方についてお送りしたいと思います。
社内政治とは
そもそも社内政治とは何でしょう?
漫画で言うと「課長島耕作」がよく社内政治の描写が描かれているのでわかりやすいのですが、簡単に言うと会社内での国取り合戦のようなものです。
影響力の大きな人物が取り巻きを獲得していき、部長から取締役、そして最終的に社長を目指すための政治的な動きの事です。
この社内政治は日本国内だけの問題ではなく世界中の企業や、組織の中に存在しているのです。
社内政治の弊害
社内政治がはびこる会社にはどのような特徴があるのでしょうか。
例えば下記のような事が考えられます。
- 優秀な人材の意見が反映されないくなる
- 生産性が極端に落ちる
- 優秀な人材が社外へ流出する
- 愚策を繰り返すようになり業績が悪化する
- 業績悪化により会社が破綻、倒産する
あなたの会社ではどうでしょうか?
最近組織変更があって管掌する上司が変わったために、仕事の進め方も大きく変わってしまった。
その仕事の進め方では生産性がどうしても落ちるため、以前のやり方や修正案を提案するものの聞き入れてもらえないばかりか「敵」とみなされ閑職に追い込まれた。
そういった類の話は自分で経験はないかも知れませんが聞いた事くらいはあるのではないでしょうか。
社内政治が無くならない根本的な原因は、そもそも組織を構成するメンバーの考え方や価値観がまちまちだからでしょう。
ある人は善と思った行動でも、別の人からは悪と感じる事もあります。
自分が意図する形で仕事を進めたいと思った時に、社内の担当部署のキープレイヤーを動かすといった行為もひとつの社内政治であり、知らず知らずのうちに意図せず社内政治に参加していたりすることもあるのです。
社内政治への関わり方
社内政治に巻き込まれそうになった場合にどう接したら良いのでしょうか。
そこで社内政治への関わり方において、私が読んで参考となった書籍の一部分を紹介します。
社内政治によって自分の仕事に対する姿勢と、同僚に対する姿勢が悪影響を受け、仕事の質も落ち始めたと感じていた。
そこでドラッカーに相談し助言を求めたという。するとこう言われた。
「あなたの抱えている問題の解決策はいたってシンプルです。ただし、それを実行するのは簡単とは限りません。自分の仕事のことだけを考えること。社内政治は無視し、それに関わらないこと。一番重要なのは、余計なことを考えずに自分の仕事をすることです。」
(プラクティカル・ドラッカー 「社内政治にどう対処すべきか?」より引用)
また、マネジャー向けにはこのようにも書かれています。
政治的な行動をとる人間があらわれた場合、マネジャーがとるべき行動はひとつしかない。社内政治のプレーヤーを取り除くべきなのだ。つまり副学長をクビにする必要があった。
マネジャーが社内政治に対処するための最も有効な方法は、あらかじめ基準を明確にしめしておくことだ。他の人より大きな成果をあげている部下がいれば、いずれはもっと権限を与えてくれと言ってくる。そこで昇進や権限の拡大などを認める基準を前もって明示しておくことが望ましい。その基準をみんなが理解していれば、社内政治を防ぎやすく、えこひいきだという批判もうけにくい。
(プラクティカル・ドラッカー 「社内政治にどう対処すべきか?」より引用)
最後に
今回は社内政治に対する関わり方について紹介しました。
組織に所属している以上、どうしても派閥的なものは存在します。
ただひとつ言いたかったのは派閥的なものがすべて害悪というわけではないのです。
人が集まる以上、何らかの派閥は自然発生するでしょう。それは仕方のないことです。
この記事を読んだあなたが社内政治のキープレーヤーとして暗躍しないようクギを刺しておきたかっただけです。
つまり仕事は真っ当に取り組むこと。上司の目や派閥の目を気にしすぎに自分の仕事に取り組みましょう。