営業とマーケティングは別物として捉える方も大勢いらっしゃいますが、実は営業とマーケティングは密接な関係があり、営業マンがマーケティングを学ぶことで、目標数字や業績アップに貢献することができるのです。
それでは具体的に、営業マンがマーケティングを身につけるために何を行なえばよいのでしょうか?
また、営業マンがマーケティングを学ぶことで何がメリットとして得られるのでしょうか?
詳しく見ていくことにしましょう。
営業はマーケティングに含まれる
マーケティングを端的に言い表すと、「売れる仕組みを作り出すこと」ということになります。
もう少し詳しくご説明すると、ある一定の条件を持っている環境や市場を見つけ出し、動向をデータ化して傾向を見ながら、会社や事業、商品をどのようにして発信、販売していくかを計画したり、計画で生まれた施策を実行して結果を分析することで、計画の修正を行ったりすることを指します。
このようにして、マーケティングから手にしたデータは、会社や事業、商品の方針決定にも利用される重要なデータにもなります。
一方、営業マンはその会社内において、売上や利益に関与する大切な職種です。
営業活動を具体的に見てみると、たくさんの生活者の中から見込み客を探し出し、この見込み客を顧客に育て上げていくことが仕事となります。
このとき、見込み客や競合他社の動向、市場動向などを加味しながら営業活動ができれば、労力ももっと効率的になるでしょう。
このように、営業の仕組みはマーケティングと大きな共通点があり、マーケティングの一部に営業が含まれているといえるのです。
マーケティングを利用した営業は、会社の業績向上に貢献できます
前述の通り、営業はマーケティングの一部なのですが、営業がマーケティングを営業に活用することで、その成果も大きくなります。
営業にマーケティングをうまく活用できない企業というのは、市場動向が理解できず、労力を最大限に活かしきれません。
一方、逆に営業がマーケティングをきちんと活用できている企業は、市場動向やお客様の生活者心理、要望などをうまく分析できているため、お客様にも的確なアドバイスができ、信頼感を得ることもできるため、契約までがスムーズに運ぶケースが多いと言えます。
たとえ契約に結びつかなかったとしても、その良くなかった結果を分析し、改良改善することで、次回の営業につなげることができるので、売れる仕組みを作り出すことができます。
マーケティングを活用して営業を行なうということは、市場動向や競合動向、お客様ニーズをしっかり把握しているということなので、いつ、どこで、どのように営業を行なえばよいかがわかるようになります。
さらに、会社全体でこのマーケティング結果を共有することで、より業績を上げる会社が作れるようになるのです。
マーケティング知識を活用できる資格を取得しよう
マーケティング知識を活用できる資格として、代表的なのはMBAや中小企業診断士等がありますが、難易度が非常に高いことが特徴です。
一方、比較的取得しやすいものとしては「マーケティング・ビジネス実務検定」などが挙げられます。この資格は特定の業界に限定しないマーケティング知識と理論が必要となり、実務にも活用できる資格なので、営業をされている方にもおススメです。
また、「商品プランナー」や「商品開発士」といった資格もあり、これらの資格は市場動向を意識した行動や商品開発ができるかを問うものなので、マーケティングを身につける上で有効と言えます。
こうした資格を取得することで、営業がマーケティング知識を持っていることの証明にもつながるので、お客さまへの信頼醸成にも役立つことでしょう。
営業がマーケティングを勉強する際、自主的に行うことも良い方法ですが、まずは上司が取得して、その後部下に指導していくというやり方の方が、会社全体のマーケティング力の底上げにつながります。
マーケティングは営業効率を上げてくれます
これまで見てきたように、営業とマーケティングというのは密接な関係にあります。
ですので、営業がマーケティング知識を身につけるということは、売上や利益といった業績アップの貢献につながるのです。
しかし、企業によっては分業されている場合も多く、営業がマーケティングをまったく知らないケースもあります。
マーケティングは営業効率を上げてくれる有効な手段であり武器なので、営業の方も率先して学ばれることをおススメします。