音楽教室講師としての仕事とやりがい
私は、大学を卒業してから38年間、音楽教室の講師をしており、この春定年退職しました。
この仕事は、音楽経験のない子供たちを、音楽大好きな生徒に育てる事。
「音楽ってこんなに楽しいんだ!」と思ってもらえるようにする事です。
個人レッスンより、5~6人のグループでのレッスンが多かった為、皆でアンサンブルをして音楽を楽しんでいました。
個人レッスンとは違い、全員で気持ちを合わせて演奏することで、1つの音楽を皆で共有できるという事は、本当に素晴らしいことです。
もちろん、初めて教室に来てくれた子供たちを「音楽大好き」な子供たちにまで、育てることは大変なことも、苦労もたくさんありましたが、卒業していく子供たちが、「音楽大好き!」と言ってくれると、その苦労もまた、喜びと変わっていきます。
①最初は自然に音楽に親しんでもらう
生徒達の音楽スタートの年齢は4、5歳です。幼稚園に入る前ですね。
4、5歳児は、とても素直で模倣もとても上手です。
最初は、遊びの中から自然に音楽に親しみ、私の真似をして歌うことで、ドレミの言葉を覚え、鍵盤奏へとつなげていきます。
②親御さんも巻き込む
教室には、お母さんも同伴をお願いしていたので、お母さんも巻き込んで、一緒にレッスン。
お母さんにも音楽の楽しさを味わってもらい、子供たちが上手に歌ったり演奏できると、いっぱい褒めていただきました。
2年間は同伴をお願いしていたので、子供たちも安心してレッスンしてくれるし、家庭での宿題も協力していただきました。
③小学生からはアンサンブルを
小学校に上がる頃には、自然と自立でき、お母さんがいらっしゃらなくても、子供たちだけで、レッスンできるようになっていきます。
この頃から、レッスンに少しずつアンサンブルを加え、みんなでいろいろなパートを弾きながら、みんなで1つの曲を演奏するアンサンブルを取り入れていきます。
最初は、片手で弾ける程度のアンサンブルも、小学校高学年になると、まるでオーケストラの演奏を聴いているような結構高度な曲まで弾けるのですから、まさに「継続は力なり」です。
大きな舞台での演奏会では、みんなで衣装をそろえて、演奏したり、緊張も多少はしますが、ご父兄からは、大好評です。
音楽教室講師になるには
講師になるには、「音楽大学」または「音楽の専門学校」などで、音楽を学ぶことが必要だと思います。
私も、4年生の音楽大学を卒業しました。
やはり、音楽を教えるためには、自分もいっぱい音楽に触れ、勉強しなければいけません。
そして、子供が大好きであること。
最後に
この仕事は楽しいばかりではないので、苦労もいっぱいあります。
どんな時も子供たちから目をそらすことなく、一緒に苦しい時も乗り越えることが出来ること。
どんな時も子どもたちを愛すること。
子供は、ほんと純真なので、子供の心を優しく育ててあげること。
でも、子供たちからもいっぱい教わることもあるのですよ。
私は、子供たちにも音楽を教えてきたけれど、子供たちと一緒に学び、一緒に笑い、楽しい時間を過ごせたことに本当に感謝しています。
お勧めの仕事です。