テレビのトーク番組における司会といえばタモリさんをイメージされる方が多いことでしょう。
すでに放送終了してしましたが「笑っていいとも」のテレフォンショッキングコーナーで毎日いろいろな有名人をゲストに招いてトークをされていましたが、誰でも話を引き出し盛り上げるトーク術は素晴らしいの一言です。
そこで今回はタモリさんから学ぶ「誰でも話が盛り上がるトーク術」を解説していきたいと思います。
相手の変化を観察する
タモリさんといえば「髪切った?」のセリフが有名ですよね。
タモリさんは相手の変化を観察し気づくのが上手いのです。相手の変化から話し始めると、相手としても話しやすい話題なので盛り上がりやすいのです。
その点、鈍感な人は相手の変化に気付きません。髪を切った事なんてとても気付きません。鈍感な人たちにとってはドラゴンボールのサイヤ人のように髪は伸びないように見えているのかもしれません。
タモリさんのトークを見ているとまさに「コミュニケーションの達人とは観察の達人である」という言葉がピッタリあてはまります。
変化を観察するといっても、相手の容姿だけしか話題に上げられないというわけではありません。
相手のリソースは無限大です。
容姿だけではなく、新しく買った持ち物や家族の成長や、最近ハマっている好きな食べ物や趣味など探せばきりがない事でしょう。
初対面と思わないように好意を向ける
「笑っていいとも」とタモリさんはギネス記録保持者であることはご存知でしょうか?
「笑っていいとも」は8054回という放送回数が、タモリさんは単独司会で32年間・8054回放送したという事でギネス認定されています。
そして「笑っていいとも」といえばテレフォンショッキングのコーナーが有名ですが、このコーナーは初回放送から最終回まで続いた名物コーナーなのです。
8054回も続けば初対面の方もたくさんいた事でしょう。
さぞかし初対面の人と瞬時に仲良くなれる魔法のようなノウハウがあるのかと想像してしまいますが、意外なことにタモリさんは初対面の人との会話についてこんな言葉を残しています。
「初対面の人と上手く話す秘訣なんてないんです。心構えとしては、初対面と思わないことじゃないですかねえ。」
なるほど~。
たしかにこの心構えは大事ですね。
こちらが緊張した感じで話しかけるとぎこちないのが伝わることでしょう。
テレフォンショッキングのコーナーを思い出すと、相手のほうに体を少し向けた状態でゆったりとした表情と雰囲気で会話をしていたことを思い出します。こういった雰囲気作りが相手に安心感を与えていたのでしょう。
テンションは無駄に上げなくてOK
今タモリさんが司会をしているテレビ番組というと「ブラタモリ」や「タモリ倶楽部」ですが、オープニングの入りのテンションが普通であることに気付きます。
「今回は横浜にきています」
こんな感じです。いかがです?普通ですよね(笑)
まるでテレビ画面の向こう側に自分もいて、隣でタモリさんが自分に向かって話しかけているかのような自然体です。
無駄に元気な人とずーっといると疲れを感じた経験はないでしょうか?
タモリさんのテンションは、「コミュニケーションの基本は声のトーンやテンションを相手に合わせること」だと気づかされます。
相手の話をしっかり聞く
まあこれは基本中の基本ですが、意外と出来ていない人が多いのも事実です。
A「この間、沖縄に旅行に行ってきたんですよ~そしたら…」
B「へ~旅行といえば私もこの間、台湾に旅行に行ってきたよ~」
A「…」
極端にいうとこんな感じの「会話ドロボー」です。身に覚えのある方は気をつけてくださいね。
その点タモリさんは聞き上手です。
自分がが知らなかったり、おそらく興味のない話にもしっかりと聞く姿勢を貫きます。
例えば趣味でサーフィンを始めた人に対しては「始めたきっかけ」や「魅力」、「面白いエピソードや失敗したエピソード」について話しを盛り上げるために聞くべきポイントでしょう。
そのためには相手が話したいと思っていることを察知して質問することが大切ですね。
逆に質問された場合は、端的に答え「●●さんはどうなんですか?」と逆質問しましょう。
質問してきたということは大抵の場合、伝えたい何かがある可能性が高いものです。
言葉のセンテンスは短く
さきほどの「今回は横浜に来ています」ですが、一言で言うと簡潔ですよね。
逆に話しをして興ざめしてしまうのは、延々と自分の話しをしている人との会話ではないでしょうか。
タモリさん以外でも言葉のセンテンスが短い人として有名なのがマツコ・デラックスさんです。
ズバッと短い言葉でブッタ切るようなコメントはとても印象に残りますよね。
ヤフーニュースのトピックスも13文字の見出しをルール化していると聞いたことがあります。
これは人が一度に知覚できるのは13文字以内だという研究結果もあるようです。
コミュニケーションではこのことからもいかになるべく短く伝えるかを意識する必要がありますね。
最後に、話しのネタに困ったら?
タモリさんの話しを盛り上げるポイントを紹介してきましたが、それでも話しのネタに困ることは出てくることでしょう。
そんな時のために便利な雑談ネタのフレームワークをひとつ紹介します。
それは「木戸に立てかけさせし衣食住」という言葉です。
それぞれの言葉には下記のような意味があります。
- き 季節・気温・気候
- ど 道楽(趣味)
- に ニュース
- た 旅
- て 天気・転職
- か 家庭
- け 景気・健康
- さ 酒
- せ 世間
- し 仕事
- 衣 ファッション
- 食 食事
- 住 住環境
いかがでしたでしょうか?
初対面の人との会話が苦手だという方は是非今回紹介した内容を意識してコミュニケーションを取れば、不思議と昔からの知り合いのように会話が盛り上がることでしょう。