接待はただ飲み食いをするだけではなく、取引先にこれからも贔屓にして貰い、こちらの立場を有利にする為のものです。営業職に就くと、上司や先輩の接待に同行することもあるでしょう。
そして営業職の人に限らず、事務職やアシスタントの人でも、接待のお店選びをお願いされることはよくあります。
今後の取引を左右する接待のお店選びで、押さえておくべきポイントを覚えておきましょう。
目次
先方が行き易いお店を選ぶ
初めて接待のお店選びをすると気合いが入ってしまい、今話題のお店やこだわりのお店を選びたくなってしまいます。しかしその様なお店は、隠れ家的な場所にあったり、アクセスが不便なところにあることも多いものです。
仕事の延長ですから奇をてらう必要はなく、まずは先方からアクセスし易い場所を選びましょう。たとえ繁華街にあるお店だとしても、歩く距離が長い程イメージが悪くなります。
【部屋の状態も大切】
接待というと、座敷で行われるイメージがありますが、人によっては靴を脱ぎたくない、膝が悪くて座敷に座れないという場合もあります。
まずはそのお店が座敷なのかテーブルなのかを確認して、なるべくテーブル席を選んだ方が無難です。もしも座敷しかない場合には、事前に先方に座敷であることを連絡しておきます。
また、接待ですからお互い落ち着いて会話ができる雰囲気が大切です。当然、個室を選ぶべきですが、同じ個室でもつい立て一枚を隔てただけで、隣の席のお客の様子や会話が筒抜けの場合もあります。
特にお店が若い人向けの場合、両隣で合コンや女子会が行われていて、やたらと盛り上がりうるさくて落ち着いて話ができない可能性があります。そうなると先方が気を悪くするだけではなく、お店を選んだあなたのマイナスポイントになってしまうでしょう。
お店選びをする時には、インターネットの画像で判断するのではなく、自分で直接雰囲気を確認してくことが大切です。
料理の確認もしておく
最も大切なのが料理の味です。
雑誌やネットでの口コミが良くても、実際にはそれほど美味しくなかった、ということもあります。
お店の雰囲気を知るためにも是非一度プライベートで訪れるのがおすすめですが、流石にディナーメニューを頼むまではできないかもしれません。そのような場合には、ランチタイムを利用したり、夜に実際に訪れてちらっとお店の雰囲気だけを見せて貰いましょう。
大きなお店ではホームページに料理の写真を載せていたりしますが、実際に訪れればお品書きを貰えたり、コースの詳細な内容も把握できたりもするので、行っておいて損はないでしょう。
事前に先方の苦手や好みを把握しておくこと
お店選びをする時には、まずは先方の好みを調べておくのが基本です。
特に好きな食べ物よりも、嫌いな食べ物が出てしまうと一気に本人のテンションが下がってしまいます。接待はおもてなしの心が大切ですから、先方が好みのお店を選ぶことでグンと良いイメージになるのです。
また、日本酒派なのかワイン派やウィスキー派なのかで、選ぶお店のタイプが変わってきます。中にはお酒が飲めないという人もいるでしょう。食べ物だけではなくお酒も重要な要素なのです。
先方の好みをリサーチする為には、急に「接待にお誘いしたいので、好きなお酒と食べ物を教えて下さい」というよりも、日頃の会話の中で探っておくのがコツです。
「部長、普段はどんなお酒を召し上がっているんですか?」「お魚はよく召し上がりますか?」等、さりげない会話で相手の好みを引き出す様にしましょう。
【持ち込みができるか確認しておこう】
接待でよく使われるお店の中には、事前に伝えればお酒の持ち込みがOKなところもあります。
先方が複数で、最も目上の人に合わせてお店選びをしたところ、部下の方が日本酒が飲めなかったということもあります。
そのような場合でも、持ち込みができるお店であれば、臨機応変な接待をすることもできます。そうすれば、お店選びの面での評価も上がるでことしょう。ただし、持ち込みをした場合には持ち込料がかかるお店がほとんどですので、それも踏まえてあらかじめ予算に入れておきましょう。
時間制なのかや、お店の閉店時間なども確認しておく
接待がうまくいくと想定外に盛り上がる場合もあります。そんな時にお店の人が「そろそろお時間ですので」と割って入ってくると、雰囲気が悪くなってしまいます。?
提供される料理がコース制の場合や週末などの込み合う曜日などには、お店によっては時間制を取っていることもあります。また、お店の営業時間も事前に調べておき、閉店時間が余り早過ぎるところは避けましょう。
そして、時間がきたら幹事に声を掛けて貰うようにするとスマートに振る舞えます。
予約時に最低限伝えておくべきこと
・日時
接待をするお店には、開始の時間だけではなく終了時間も知らせておきます。
コース料理は一品ずつゆっくりと出てきますので、程よく出てきて食べ終わり、会話を楽しむ時間を確保する様にします。
また、接待する側は先にお店に到着して相手を迎えることになるので、早めに到着することも伝えておきましょう。
・人数
接待に慣れたお店では、接待される側とする側で失礼に当たらない席順を考えてくれます。
人数を伝える際には、ゲストが何人、ホストが何人と伝える様にしましょう。
・名前
予約をするのは自分の名前と会社名ですが、頼まれて予約をしている場合には、幹事の方の名前を伝えることを忘れないようにしましょう。
お店選びは自分の目で確かめておくのがベスト!
接待のときのお店選びは、普段自分が行くようなお店とは違う雰囲気のお店も多いので、ついつい雑誌などのメディアやネットの情報に頼りがちになってしまいます。
ですが、1度お店の前まででもいいので足を運んでおけば、雰囲気が分かるだけでなく、場所を聞かれたときに道案内ができたりもするので、幹事の方には間違いなく評価されるでしょう。
そして先方にも喜んでもらえる様なお店選びができるようになれば、あなたの評価もさらにあがりますよ!。