伝え方が9割
言葉巧みな営業マンは知っています。伝え方を変えれば、小も大に変えることができると。同じことを言っているのに、伝え方や言葉を変えると、相手の印象や伝わり方がまったく違うものになります。
商品をプレゼンするときには、より良く伝わったほうが売りやすいですよね。伝え方が本当に大事なんです。今日はそんな事例を紹介します。
数字のマジック
ショッピングモールに入っているお店からすごく大きな声が聞こえてきました。
店員さんがメガホンを使って、一生懸命叫んでます。
「現在、タイムセール中で~す!
店内商品、全品20%OFFとなりま~す!!
店内の70%OFFの商品も、さらにそこから20%OFFとなりま~す!
どうぞ~!いらっしゃいませ~!!」
既に70%OFFとなっている商品もさらに20%OFFになるらしいです。
さらにそこから値引きしてくれるなんて、どれだけ安くなるんですかね。
なんてお得なんだろう!と思ってしまいます。
70%OFFしてさらに20%OFF。
90%OFF !?と思ってしまうが、
まあ、そこまではいかないとしても結構値引きされてるのでは?と勘違いしてしまいますね。
これが、「数字のマジック」です。
実際にどれくらい安くなるのか考えてみましょう。
例えば、1000円の商品があるとします。
70%OFFになると、300円です。
300円をさらに20%OFFすると、240円になります。
つまり、最初の値段から約75%OFFになったということです。
75%
思ったほどでもありませんでした。
もともと70%引きされているので、+5%されて75%となってもそうでもない印象を受けます。
75%OFFになりま~す!と言うよりも、
70%OFFの商品から、さらに20%OFFとなりま~す!と言われたほうが、
断然安く聞こえます。
数字のマジックは2種類ある
数字のマジックは2つの目的があります。2つだけです。覚えておいて下さい。
1.小さい数字を大きく見せる(少ないものを多く思わせる)
2.大きい数字を小さく見せる(多いものを少なく思わせる)
よく使われるのは『1』です。そのままストレートに伝えると効果が出にくい小さいものをより大きく見せるために数字のマジックを使います。
他にもある。数字のマジック
10秒に1個売れてます!
めちゃくちゃ売れてるように聞こえますが、いつからいつまでの期間のことを言っているのか全くわかりません。発売してから昨日までの総数なら問題ないですが、もしかすると発売初日の1時間だけのことを言っているかもしれません。
実質無料!
完全無料のサービスなんて存在しません。実際にかかる金額をしっかり確認しましょう。あるものは実質無料になるかもしれませんが、別の何かの費用がかかってくるはずです。
最大9割引き!
処分するつもりだった商品1つだけでも9割引きにすればこの言葉は嘘ではなくなります。この文字で集客をして、他のものを売る戦略です。
最後に
言い方や言葉を少し変えるだけで、ここまで伝わり方が変わってきます。「数字のマジック」を使ったトークは営業の基本技です。「70%OFFの商品が、さらにそこから20%OFF」であれば、より安くなる本当にお得な内容ですが、そうではないときもあります。世の中には数字のマジックで人をだまして売るということも実際にあります。数字に惑わされずに隠された数字も把握した上で判断しましょう。