2020年代に向けて、時代は雇用社会から起業社会に移り変わろうとしています。
相次ぐ不景気から安定就職を前提とした雇用形態は崩れ始め、自ら安定した社会生活の確立を目指し、起業を図るケースが増えてきています。
しかし、起業に必要なものとは何なのでしょうか?
例えば、高いプログラミング技術やコミュニケーション能力を持っていたとしても、自分にとっての得意分野だけでは起業に成功するかどうかは分かりません。それとは別に知識やスキルも必要になってくるからです。
今回はそんな「起業」に必要な4つのポイントを書いていきたいと思います。
①完璧を求めない事
起業を目指す上での大前提として、最も重要な事を最初に書いておきます。
それは『完璧を求めない事』です。
会社を運営するにあたって、一定以上の成果を挙げる事は必要です。でなければ信頼も報酬も得る事は出来ません。ですが、完璧を目指す必要はないんです。
人間生きていれば必ず失敗はします。起業して社長になったからと言って何もかも自分で出来る事はありません。むしろ出来ない事が人間の証明に繋がっています。
自分の強みを重視し、そこに集中してください。
もし貴方に弱い部分があれば、誰かがそこを補ってくれるハズなので、任せたり依頼する事で解消しながら全体像を捉えていけば良いと思います。 これは全ての経営者にとって必要なスキルと言えます。
頼れる人や業者をいかにして味方につけるかが大きなカギになっていきます。
社会そのものが人の支え合いで成り立っている事を考えれば当然の事かもしれませんが、経営者はその事を人一倍理解しておく必要があると思います。
②起業する分野の知識
続いては起業する分野の知識です。
意外かもしれませんが、起業するといっても周りを見ない人が結構います。
事業計画書を適当に作ったり、安易な流行に乗った結果、起業に失敗してしまう者が後を絶ちません。
そこで重要になっていくのが『業界のリサーチ』です。
競合を徹底的に調査したり、他社がどんなビジネスモデルで儲けているのかといった成功事例あるいは失敗事例を出来る限り調べるといった下準備は欠かせません。
その次に実行するのが、『現場のリサーチ』です。
競合調査をするにも、実際に店舗に行って客として体験してみる、業界人の集まるセミナーに顔を出してみる、見込み客になりそうな人達に話を聞いてみるなど、よりリアルになりそうな一次情報に触れる事をオススメします。
このように顧客と触れ合う事で、彼等はどのような商品を求めているのか、そのニーズに向けて業界はどう対処しているのか知る機会が生まれるので、こちらの経営戦略も広く展開出来るようになっていきます。
③経営の為の資金繰り
駆け出しの会社にとって、財務面で一番大事になるのは資金繰りです。
いつ、いくら入って、いくら出て行くのか、リアルに資金を見えるようにする為、資金繰り表だけはつけられるようにしておいてください。
帳簿だけ見て儲かっているように感じられても、意外に手元に現金がなかったり、税金の支払いがあったりするからです。成長中の会社ほど黒字倒産する確率が上がりますので、そこの経営者の皆さんは、くれぐれも注意してください。
④仕事をしてもらうスキル、仕組化
続いては仕事をしてもらうスキルです。
労働保険、社会保険に関する知識は勿論、気持ちよく事業目的に貢献してもらう為のスキルが必要になります。
①でも触れましたが、一定以上の成果を挙げなければ、信頼も報酬も得る事は出来ません。
経営者にはまず、割り振る仕事の意味が働く人にとって、そして会社にとってどういう意味を持ち、どう重要なのかを理解し、従業員にわかりやすく伝える力が必要になってきます。
次に誰がやっても同様の結果が出る仕組みを整備するのも経営者の仕事です。
そうやって楽しく働ける『場』を提供し、文化を創っていくのが経営者の役目だと思います。
最後に。起業にあたって
ここまで書いてきましたが、起業とは決して簡単なものではありません。
現状に不満がない人やこの文を読んで「自分には無理だ」と感じた人は、無理に起業する必要はないでしょう。
しかし、一つだけ変わらないものがあります。
それは「社会は人の支え合いによって成り立っている」ということです。
どんな形になっても、信頼や協力があって初めて会社を興し、運営する事が出来ます。
その事を起業を志す人のみならず、社会人の皆さんは忘れないでください。
最後までありがとうございました。