「自己管理能力」とは一体何でしょうか?それは、自分自身で自分をコントロールする能力のことです。その自己管理には、体調管理や時間管理等さまざまな要素がありますが、今回は中でも難しいと感じる人が多い「感情のコントロール」について取り上げます。
感情に任せて仕事に取り組んでしまうと、調子が良いときは順調に仕事も進むのですが、一旦コントロールを乱してしまうと、一気に効率や生産性が落ちたり、注意が散漫になってミスをしやすくなったりしてしまいます。では、感情をうまくコントロールしていくには、どうすれば良いのでしょうか?
目次
自分の感情をコントロールできない人ってどんな人?
・あなたの周りにも、自分の感情をコントロール出来ない人っていませんか?
・自分自身も、感情のコントロールが苦手だと自覚がある人はいませんか?
(※感情とは、ここでは「怒り」や「妬み」などの負の感情を指します。)
このような人達は、自分の思うように物事が進まない時に、周囲の人間や物に当たり散らしたり分かりやすく不機嫌な態度を取ったりします。中には全く関係のない人間に感情をぶつける人もいます。
感情をコントロール出来ない人は、この時に自分の感情をどう扱ったら良いのか分からない状態に陥っています。自分は正しいのだから、このような行動を取るのは仕方が無いとも思っています。周囲はこのような状況を見て、当然不快な気持ちになります。
しかし、感情のコントロールが出来ない当事者本人は、その事を考えることができません。つまり、余裕が無い状態に陥っています。周りの事を考える余裕が無いので、当然視野も狭くなっています。いわば、自分の感情に本能のままに振り回される小さな子どもの様な状態です。
なぜビジネスの場で感情のコントロールが必要なのか?
まず、ビジネスの場でもそれ以外の場でも、感情のコントロールが出来ない人は損をします。これは断言できます。感情をコントロールできない様子を周囲の人間が見れば、多かれ少なかれ距離を置かれます。するとその人は周囲から孤立しがちな存在になります。会社勤務をしている人も、フリーランスでも、1人で完結する仕事はほとんどありません。周囲の協力があってこそ成立する仕事がほとんどです。
そう考えると、周囲の人間に距離を置かれることは損以外の何物でもありませんよね。
例えば昇進のチャンスがあっても、あの人は仕事ができるかもしれないけど、感情的になり組織を乱すので、他の人を昇進させようということにもなります。
またクライアントが良い話を持っていても、あの人は感情のコントロールが出来ないから、別のお客さんに依頼しようということになり、自分の気づかないところで損をしている事も実は結構あります。
このような状況の場合、周囲からの評価も低いケースがほとんどです。
感情のコントロールができないと周囲から孤立し評価も低くなり、そうするとその状況に対する負の感情が湧き、また感情のコントロールができなくなるという悪循環に陥ります。この状況から抜け出す為には、感情のコントロールは不可欠です。
周囲に責任を向けているだけでは、状況は変わりません。自分で行動を起こすことが、状況をよくする第一歩です。
感情のコントロールは、どうしたらうまくいくの?
職場で快適に過ごしながら仕事生活をうまくいかせるには、感情のコントロールがとても大事だということが分かったと思います。
ここで注意してもらいたいのが、怒りの感情は人間にとって当然の感情なので、失くすことはできないということです。また怒るべき時にきちんと怒れることもとても大切なことです。「怒る必要が無い相手に対して」や「怒る必要の無い場面で怒らないようにする方法を身につけること」がとても大切なのです。
怒っていたり、妬んでいる負の感情を持っている自分に気づいたら、感情のコントロールをする為に次のことを実践してみてください。
・周囲の人間や物に当たり、行動する前に間を空けることにする
『怒って爆発したい気持ちを、1時間後に表現しよう』や『あの人に嫌みを言ってやりたいけど、3時間後にしよう』などと決めて、携帯のアラームのセットをしたり、怒る予定時間を書きだしその時間まで行動を起こさないと決めます。最低1時間は空けた方が良いです。
そうするとその時間には怒りや妬みの感情がおさまっている事が多く、まだ感情が残っていても冷静に対応する方法が見つかっている事が多いです。
・一旦その場を離れる
頭を冷やす為にその場をすぐ離れるのですが、そうすると一時的な頭に血が上った状態は回避でき、冷静な判断がくだせる確率が高くなります。
・このまま感情を表現すると『必ず損をする』『必ず後悔する』と、自分に言い聞かせる
感情をコントロール出来ない人が、損をしている場面を見たり聞いたりしたことはないでしょうか?そして、時に後悔をしている姿も目にしたことはないでしょうか?自分も感情のコントロールができないと、このように損や後悔をします。このことを自分自身に言い聞かせて感情のコントロールができるようになると、多くの負の感情をコントロールできるようになります。
感情のコントロールを上手に行い、快適な社会人生活を送ろう
感情のコントロールが出来るようになると、感情的になる人を以前よりも冷静な目で見る事ができるようになります。また自分自身の感情も、都度状況に応じて冷静に判断できるようになります。
そうなると、周囲からいつも感情が穏やかな人と思われ、一目置かれる存在になります。そのような人には必ずチャンスが舞い降りてきます。そして人も寄ってきます。なにより、感情をコントロールできるようになり、以前より得をすることが多くなったと気が付くはずです。
自分だけでなく周りに対しても、穏やかな気持ちで仕事ができるようにと考えられる人は、視野も広くなっているので、以前よりも一歩踏み込んだ深みのある仕事もできるようになります。
上手に感情をコントロールし、ビジネス生活を楽しみましょう。