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有言実行や言行一致よりも大事なこと

一昔前のスポーツ選手の場合は、試合直前のインタビューなどで勝利への自信などを尋ねられると「自信はありませんが精一杯頑張ります」とか「勝利を目指してベストを尽くします」などと言う選手が多かったようですが、それはそれでその頑張る姿やベストを尽くす姿に勝利を期待して盛大に応援したものでした。

ところが最近は違ってきていますね。「絶対に優勝します」とか「優勝あるのみです」等の様に、勝利することについて自信に満ち溢れた言い方をする選手が多くなり、とても頼もしい限りです。

しかしこれは本当の意味で勝利に自信がある場合と、あえて自分にプレッシャーをかけて集中力や競争意識を高めようとしている場合とがあるようです。
何れにしましても、そういう選手達には、勝利を期待してではなく、勝利を信じて応援するようになってきました。

自信があるのは行動?それとも結果?

superhero businessman looking at city skyline at sunset. the concept of success, leadership and victory in business.絶対に優勝しますとか優勝あるのみですと言った選手が本当に優勝した場合、世間の人達は、彼又は彼女は有言実行だとか言行一致だとか言うようですが、確かにその通りでしょう。

ところが自信はありませんが精一杯頑張りますとか優勝を目指してベストを尽くしますと言った選手が自己ベストを出しても優勝できなかった場合にはどうでしょう?
恐らく有言実行などとは言われないどころか、有言不実行或は言行不一致などと言われてしまうかも知れません。

しかしそれは大きな誤解だと言えます。
何故ならば「優勝を目指してベストを尽くします」と言った選手はプロセスとしての行動でベストを尽くすと言ったのであって、その結果としての優勝は目指しただけなのですから。

そしてそのプロセスでは自己ベストを出しているのですから、立派な有言実行だったと考えるべきであり、口にしたことと行動に矛盾のない言行一致だと言えるのです。

この例から言えることは、口にする言葉はその意味を正しく伝わるような言い方をしなければ人に誤解を与えてしまうということと、それを聞く側も正しく理解しないと誤解してしまうということです。

ベストの発言と行動のスタイルはどれか?

有言実行という言葉は不言実行という言葉から出来たものですが、その他に有言不実行や不言不実行などの言葉もあり、それぞれ状況によって都合よく使い分けられています。

〇不言実行

・つべこべ言わずにやるべきことをやるのみ!というカッコ良さがありますが、やり遂げることが出来なかった時には、やるとは言ってない等と言い訳が出来る点でずるいとも言われそうです。

〇有言実行

・口にしたことが結果としてやり遂げられていればカッコ良いのですが、そうでない場合には自信過剰とかビッグマウスだったと言われてしまう可能性があります。

〇有言不実行

・口ではやると言ったのに実際にはやらないことから無責任の代名詞となっています。また口にしたことと行動(しないこと)に矛盾がある典型的な言行不一致といえます。

〇不言不実行

・口も出さないが手も出さないのようなイメージであり、有言不実行よりは良いのですが、その行動に関しての自信のなさや積極性の無さの現れとみられます。

以上から、どのスタイルがベストとは言い難いのですが、はっきりしていることは有言不実行だけは避けるべきということです。
また、少し前までは、能ある鷹は爪を隠すと言われたように不言実行の謙虚さが日本人の特徴としてカッコ良いとされていたようですが、最近では爪を出す鷹こそカッコ良いとして有言実行を実践しようとする人も少なくないようです。

本当にベストなのは良い結果を出す事

スポーツ選手に限らずビジネスマンを含めて何等かの仕事をする者にとっては、その仕事で良い結果を出すことが常に求められています。

その結果とは時に販売目標の達成であり、時にコスト目標の達成であり、時に納期の目標達成などでありますが、それらは全て競争社会での勝利を目指す為と考えられます。

その点ではスポーツ選手が目指す競争での勝利と一緒であることから、それを目指すためには不実行でさえなければ有言実行や不言実行のどちらであっても、実行、即ち実際に行動を起こせば良いのでしょう。

ところが、最も大事なことは、行動というプロセスそのものよりもそれによる結果、即ち競争に勝利するという結果です。その意味からあえて言うとすれば有言実行だけではなく“有言実勝”或は”不言実勝“が最も大事なこととなるのではないでしょうか。

最近のスポーツ選手が試合前のインタビューで「絶対に優勝します」とか「優勝あるのみです」等と言うのが正にこの有言実勝の意思表明であるように、ビジネスマンの世界でもそんな意思表明をする人が増えて来ることを期待したいものです。

「販売目標が達成できるように最大限の努力をします」と言って努力という行動はおこしたけれど結果は出せませんでしたとの有言実行だけでは競争に勝利することは出来ないからであります。


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