コミュニケーション ビジネススキル

上司の期待に応える!よりよい評価を得るために必要な3つの条件

組織の一員として仕事をしてその報酬を得ようとする限り、その仕事を命じる上司の期待にそった成果(アウトプット)を出すように最大限の努力をする必要があります。

そしてその出来栄えによっては報酬や昇進・昇格にも影響が出るものです。

特にチームに所属してプレイするプロのスポーツ選手達の報酬には、そのアウトプット次第で大きな違いがあることは周知の事実です。

そこには年齢の違いや経験年数の違いなどは考慮されない実力だけで評価されるシステムがあるからです。

このようなプロスポーツの世界での例ほどではないにせよ、一般的なビジネスパーソンの職場に於いても上司によって実力が評価され、報酬などの差につながることは決して珍しいことではありません。

上司との対話を通した期待値の「事前合意」の必要性

business people handshaking特別な職業や職業感を持っている場合を除いては「より良い仕事をしてより多くの報酬を得たい」と考えるビジネスパーソンが大多数でしょう。

当然のことですが、この場合の良い仕事とは、上司の期待通り、或はそれを上回るアウトプットを出すことです。

分かり易い例としては営業担当者の「販売台数」や「売上金額」の期待値に対する達成度です。
しかしながら、実際にはこのような量的な期待値の設定が容易ではない職種があることも事実です。

また、上司の期待は必ずしも量的なアウトプットだけとは限らす、質的なものが重視され、その質的期待値を数字で表すことが容易ではないケースも少なくありません。

そこで重要になるのが上司の量的・質的期待を正しく理解するための対話とそれに基づく期待値(数字)の事前合意です。

期待レベルの数値化と組織内での目標展開

Facing a wall. Rear view of young man holding briefcase while standing outdoors and against the concrete wall上司の期待は、その上司の上司からの期待が展開されたものであり、そこには「品質」「コスト」「納期」或は「モチベーション」や「安全」に関する期待が込められていることが普通です。

それらの期待を項目別に具体化したもの「目標」であり、その目標が達成されたかどうかを判断するメジャメントを「管理特性」と言います。

例えば上司の上司からの期待が「コストの削減」であり、「人件費の削減」が上司の目標となったとすれば、その管理特性は「人件費」になります。

そしてその期待値(目標値)として「人件費=XX円」のように期待レベルが数値化されて明確になります。

その後、それらの期待にそったアウトプットを出すために上司は部下にその期待値を更に展開することになりますが、それには上司の期待にそうような「施策手段」を部下が考え出し、その出来栄えを表す管理特性とその目標値を設定して上司の合意を得る必要があります。

これを簡単に言うとすれば「上司の上司からの期待=コストの削減」そして「上司の期待値:人件費=XX円」続いて「部下の施策手段:作業効率の向上による定時外時間の減少」となり、その管理特性と目標値は「月間定時外時間=YY時間以下」といった具合に組織内で目標が展開されます。

期待の背景を理解した上での目標設定

Close view of businesswoman drawing on screen market infographs組織内に展開された目標が合意され、その達成に向かって仕事を進めた結果が評価につながりますので管理特性や目標値のレベル設定の適切さがとても重要であることは言うまでもありません。

前述のシンプルな例のように「販売台数」や「定時外時間」のような管理特性であれば適切さの判断はそれ程難しいものではないのですが、中には注意を要するものがあります。

例えば、上司の期待が「お客様の満足度向上」であった場合、その展開によりお客様満足度調査での「満足率」を管理特性として「97%以上」を目標値とするのと「不満率」を管理特性として「1%以下」を目標値とするのとでは結果としての出来栄え評価に大きな影響を与えてしまう可能性があります。

それは以下の比較で容易に理解頂けるでしょう。

・満足率目標:97%+で実績:96% ⇒ 目標値に対して1ポイントの差であり僅かな未達

・不満率目標:1%-で実績:2% ⇒ 目標値の2倍の実績であり目標を大幅未達

これは、どちらが良い評価を得られる管理特性であるかではなく、どちらが上司の期待をその背景まで正しく理解しているかであります。

もしも上司の期待「お客様の満足度向上」の背景にお客様からの苦情が増えていることが懸念事項としてあるのであれば、「不満率」を目標に設定すべきであり、他社との比較で満足度が劣っていることが懸念であれば「満足率」とすべきなのです。

この場合、不満率を下げることで満足率が上がると考えるのは正しくありません。
不満率を下げるには不満の原因を分析し、それに対しての施策手段が必要であり、満足率を上げるにはお客様が何に満足しているのかを分析してそれを継続・拡大することが必要になるからであります。

さいごに

組織の一員として良い仕事をし、より多くの報酬を得たいと願うのはビジネスパーソンとしてとても自然なことですが、そのためには上司の期待通り、或はそれを上回るアウトプットを出す必要があります。

そしてそのアウトプットを適切な管理特性と目標値で事前合意するには対話によって上司の期待をその背景まで正しく理解することが重要なのです。

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