マネジメント

ディズニー流 勝手にグングン育つ人材育成のポイントとは?

熱狂的なファンが多い事で知られる「夢と魔法の国」ディズニーランド。

これを読んでいるあなたも一度は行った事があるのではないでしょうか。

そんな夢と魔法の国を支えているものは何でしょうか?

世界一スリルな絶叫マシンがあるわけでもなく、世界一アトラクションが多い遊園地でもありません。

アトラクションの優劣よりも圧倒的な差を生み出しているもの、それはディズニーで働くスタッフ(キャスト)の素晴らしいサービスでしょう。

ディズニーのサービスを語るときによく出てくる有名なエピソードとして「お子様ランチ」の話があります。

夫婦で来園されたお客様が、お子様連れではなかったもののお子様ランチを注文したいと仰り、その理由をキャストが聞くと、亡くなった子供との思い出を作りたい、という内容でした。

機転を利かせたキャストは席を4人席に移動させて、夫婦の間にお子様用のイスを用意し「お子様はどうぞこちらへ」と伝えお子様ランチを提供した、といった話です。

こんなサービスを受けたら感動で確実にファンになりますよね。まさにマジックのようなサービスですが、どのようにすればこのように自発的にお客様の期待値を超えるサービスを提供出来るような人材が育成出来るのでしょうか。

そこで今日はディズニー流の勝手にグングン育つ人材育成のポイントを紹介します。

 

ディズニー流育成の最大のポイントはリコグニション

Multiethnic diverse group of happy colleagues join hands together. Creative team, casual business coworker, or college students in project meeting at modern office. Startup or teamwork concept

リコグニションという言葉はもしかしたら聞きなれない言葉かもしれませんが、簡単に言うと「相手を承認し受け入れる」という意味です。

例えばあなたの職場ではいかにも義務的に「おはようございます」や「お疲れ様です」の挨拶を

交わしていませんか?そのようなうわべだけの挨拶ではリコグニションがあるとは言えません。

お客様には丁寧に親切な対応を心掛けているかも知れませんが、ディズニーの場合はキャスト同士の挨拶からしてリコグニションを持ったホスピタリティ溢れる挨拶を交わすのです。

 

行動指針はシンプルに、そして徹底させる

ディズニーには全員のキャストが必ず理解し守らなければならない行動指針があります。

それは、それぞれの頭文字を取って「SCSE」と呼ばれるものです。

Safety(セーフティー) 安全

Courtesy(コーテシー) 礼儀正しさ

Show(ショー) ショー

Efficiency(エフィシェンシー) 効率

ディズニーランドの運営はこの4つの行動指針を持って運営されており、優先順位は上から一番優先度が高く、下に行くに従い低くなるという順番です。

またこの行動指針はお客様に対してだけではなくキャスト同士の対応にも同じくこの行動指針を持って接するように教育されています。

 

親しき中にも礼儀あり

先ほどリコグニションを持って接するという話もあったように、キャスト同士、礼儀正しさを持って接する事が重要と考えられていますが、それは難しい話ではなく、笑顔で「おはようございます」という程度のレベルです。

またディズニーでは全キャストをあだ名や君付け、ちゃん付けで呼ぶ事はなく、さん付けで呼ぶ事がルールになっています。

つまり年上の上司であっても新入社員に対し、「◯◯さん、これで間違いないですか?」と言った会話がなされており、ある種フラットな人間関係が醸成されているのです。

もちろん、この慣習をそっくりそのままあなたの会社に取り入れる事は難しいかもしれません。会社によって文化やルールもあると思います。

いきなり課長や部長に対して、いつも「◯◯課長」と役職付けで呼んでいたのが、急に「◯◯さん」と呼んだら上司も良い顔はしないでしょう。

出来るとしたら自分以下の職位メンバーに対して、さん付けで呼ぶよう意識するのが良いのではないでしょうか。

ここでは一例ですが、行動指針が出来る限りシンプルにし、それを徹底させることが大事です。

 

ディズニー流の教え方

ディズニーの人材育成方法の中でも特徴的なことは、上から手順を押し付けることではなく、キャスト自身の考えさせる手法を用いていることです。

普段、仕事の中で何か疑問が発生した時や対応方法について質問したい時に、上司に相談しますよね。その時に「それはこうしましょう。」と教えるのではなく、「あなたはどう思いますか?」という質問で返すのです。

他にも「なぜそう思ったの?」「どうしたら良いと思う?」といった質問の投げかけをすることによって一緒に問題を考え解決する思考が磨かれるのです。

このような人材育成方法も勝手に育つポイントでしょう。

 

ディズニー流の叱り方

相手を認め受け入れ、人材が勝手に育つような質問による問題解決方法も紹介してきました。

では何かしらの理由で叱る必要がある場合、ディズニーではどのような叱り方をしているのかという部分も簡単に紹介します。

例えば、ディズニーでは「ディズニールック」という身だしなみに関する規定があるのですが、もし違反しているキャストがいればリーダーは厳しく叱ります。

とはいえ、その叱り方は「規定通りしっかりしないとダメじゃないか」とか「こんな事も守れないなんてダメじゃないか」といった、上からルールを盾に押し付けるような叱り方はしません。

ではどのように叱るかと言うと「なぜディズニールックに違反しているとダメか分かる?」と質問するのです。ここでも質問ですね。

キャスト自身になぜダメなのかを考えさせ、もし分からないようであれば、叱った理由が分かるまで説明をするのです。

また叱る時に注意するべき点は、否定をしルールを守らせるために叱るのではなく「よりゲストに楽しんでもらうためにはどうしたら良いのか」という気づきを与えるために叱るのです。

 

最後に

今回はディズニー流の人材育成方法について、簡単に紹介しました。

正直、ここでは紹介しきれないほど他にもたくさんの人材育成手法であったりチームビルディングに関する手法もあります。

ディズニー流の人材育成に関する書籍はたくさん販売されていますので、もっと具体的な事例などが知りたい、といった方はそのような書籍もオススメです。

書籍情報も載せますので気になる方はどうぞ見てくださいね。

3日で変わるディズニー流の育て方

「一緒に働きたい」と思われる 心くばりの魔法 ?ディズニーの元人材トレーナー50の教え?

ディズニー おもてなしの神様が教えてくれたこと

ディズニーが教えるお客様を感動させる最高の方法 (日経ビジネス人文庫)

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